「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第102号「知って得 お金の本当の話」

知って得 お金の本当の話

知って得 お金の本当の話

知って得 お金の本当の話

銀行は大昔からの流れを汲んでいた

 物々交換によってお金(貨幣)が生まれた話は多くの人が知るところだろう。しかし、貨幣の起源を研究した歴史・人類学者によると、未だこの通説の裏付けとなる証拠を発見出来ないでいる。ところが、研究で発見したものは、メソポタミア文明(紀元前3500年)やエジプト文明(紀元前3000年)の頃に、ある種の信用システムが存在していた事実だ。
 メソポタミアでは、官僚が家来や従属する民から必需品や労働力を徴収し、財を再分配していた。これらを官僚は債権と債務として計算・記録したりするため、単位として貨幣(お金)が使われていたというのだ。エジプト文明も同様に、国家が税の徴収や支払いを計算するために、貨幣が使われていた。
 物々交換や市場取引が貨幣(お金)の起源なのではなく、信用と負債の関係が貨幣の役割を果たしていたという事実が研究の成果で明らかになったのだ。これの意味するところは、貨幣(お金)は金や銀等の商品という性質のものではなく、信用と負債の関係にあることから、後に信用貨幣論と呼ばれるようになる。これらは徴税とは無関係に、無から貨幣を発行している銀行制度の裏付けとなっている。先日来の一律10万円の給付金は税金を使ったわけではなく、銀行が0から10万と記帳しただけなのだ。これを信用創造と言う。

 

信用創造とは

 銀行が貸出を行う際は、貸出先企業Xに現金を交付するのではなく、Xの預金口座に貸出金相当額を入金記帳する。つまり、銀行の貸出の段階で預金は創造される仕組みである。(図説 わが国の銀行)
  これは全国銀行協会企画部金融調査室が出している本からの抜粋だが、銀行は国民が預金しているお金を使うことなく、元手無しにお金を貸し出しているという意味だ。
 銀行は文明が示した貨幣の本質にしたがっているだけで特別なことをしているわけではない。万が一にも国民の預金を使って貸し出すことはないのだ。 これと同様、政府は国民の税金を使って財政支出をしていない。よって、税は財源になり得ないことは明らかであり、血税がーという言説もデマになる。

 財源の事実は当新聞第45号、税の事実は第99、100号に掲載。

 

ameblo.jp

高橋聡

信用貨幣論と商品貨幣論の貨幣史-信用と負債と現代貨幣理論(MMT)