良かれと思ったことが・・・
「地獄への道は善意で舗装されている」
緊縮財政を30年も続けた結果、国民はどうなったのだろうか。まず、緊縮財政は政府が予算を絞るため、国民は徐々に貧困化していく。貧困化が蝕むように常態化していくと、その過程で国民は工夫して生活するようになる。生活の質を落としたり等。節約術が流行する背景には、少しでも貯蓄したいと思うニーズがあるからで、デフレ現象の中で起きている知恵だと言えよう。
企業はサービス合戦を強いられ、これが常態化。国民は安いものを求め、企業は安いものを提供せざるを得なくなる。大手企業は下請けを叩き、下請けは孫請けを叩く。これはどの業界でも起きていることで、本来なら対価はきちんと支払われるべきだが、このような現象が起こるそもそもの原因は、政府が予算を絞っているからである。消費税も消費を抑制するため、当然のことながら企業の売り上げは落ち込み、国民の所得も下がる。
この三十年は財政支出削減により、多岐に渡る分野、各種インフラを毀損・衰退させてきた。貧困化と衰退が顕著に進んでしまったのだ。
では、肝心のアベノミクスはどうかと言えば、第二次安倍政権の一年目で終了しており、期待するだけ無駄ということになる「景気は緩やかに回復している」という度重ねる政権の嘘は、アベノミクスの演出と緊縮財政を覆い隠すものだったのだ。
増税地獄日本
財政規律を達成しようと思えば、消費税は際限なく増やされる。消費税により消費は抑制される一方で、税は多く取る。国民の消費は落ち込み、企業の売り上げが落ち込む。貧困化しつつ、税を多く取れば結果はどうなるか自明だ。その過程で財政規律が達成される前に、国民の落伍者は増加し、供給能力が低下或いは毀損される。まるで、隣接する国と30年も小競り合いでもしているかのようだ。
驚くべき事実は、貧困化・衰退・安全保障を蔑にしていようと放置していること。政府自ら増税を肯定し、メディアは池上彰氏を使い国の借金のデマを垂れ流し、財務省はプライマリーバランス黒字化を目標に設定・政府予算を絞らせる。財界は増税と法人税引き下げを訴える。
これらトップの判断が国民に負担を押し付けているのだ。彼らの共通点は国民・国家を毀損していることに目を瞑り、自分達は短・中期的に生きながらえることを選択している。他人を押しのけて助かろうとしている人間と言えば分かりやすいだろう。
大手企業で働く労働者も既に勘付いている。
「上の人らばっかりお金もらって、うちらあんま貰えない」と、入社4年目で給料が上がらないとこぼしている。政治家は国民の声を聞くべきなのだ。
昔では考えが及ばない、狂気の緊縮財政という政治が現在進行形で行われていることを自覚しなければ、この時代で日本国を亡国に追い込んだ政治家として世界は確実に詳細に記録するだろう。
書記に長けた日本文化の愚弄と破壊を行った政権としてここに記す。
この世は危険なところだ。悪いことをする人がいるためではなく、それを見ながら、何もしない人がいるためだ。
A・アインシュタイン