大阪市存続決定
日本維新の会、モラルのなさ浮き彫りに
昨日、「大阪都構想」の賛否を問う住民投票は反対多数で否決された。
「反対」69万2996票
「賛成」67万5829票
コロナ禍で行われた投票ということもあり、この後の感染者増加につながらないか心配されるが、都構想は一度きりといって行われた住民投票ということで、感染リスクを伴ったこと、前言を翻して行ったことは道徳や秩序的に相当に問題があったことを忘れてはならないだろう。また、「大阪市廃止・特別区設置」と正式名称を使わずに行ったことも同様であり、維新の強引さが浮き彫りになった形だ。
法律やルールは守るためにあり、教育で習う道徳も慣習として守らねばならない。つまり、一度目の都構想において橋下徹氏が言った「都構想の住民投票は1回しかやらない」という宣言は約束であり、ルールや道徳を守れば、今回は行われなかったのだ。この時点で、今回の維新は約束や道徳を反故にする政党であると決定付けられたと言っても過言ではない。
驚くべきことに、日本維新の会総務会長である、東とおる議員は既に「必ず3度目の挑戦をする時がきます」とツイートしているが、約束を破った上で二度目を行い、更に三度目とは、ちゃぶ台返しの上にちゃぶ台返しとは厚顔無恥にもほどがあるだろう。政治家がこの程度の認識ということに憂いを覚えるのである。音喜多議員もそれを匂わせることをツイートしており、政治家になってはいけない人間とは少なからずいるものだ。
維新に竹中平蔵
都構想の考案者は竹中平蔵氏であろうことは当新聞では度々出てくるが、関西放送のたかじんのそこまで言って委員会のレギュラーであった橋下徹氏は、何度も「選挙に出ませんと」と聞かれる度に言 っていたという。聞くところによれば、橋下氏は好青年の印象で、いじられキャラな部分もあったそうだが、彼が政界に進出し、大阪府知事を経験したり、都構想を言い出したりするような思想は、当時では考えられなかったそうだ。だが、竹中平蔵パソナ会長が橋下氏に接近していたならば話は別だ。
竹中氏のやり口を知る者であれば、さもありなんと口を揃えて言うだろう。そのくらい改革と称して、公務員を既得権益と煽り、国民を扇動してきたからだ。彼はとにかくヒトラーの大衆扇動術を熟知していると思われ、複数の肩書のある人間に批判させるのだ。それを見た国民はそれを正しいと認識し、公務員を批判しはじめるという具合だ。
今まで問題にならなかったことを、さも問題があるようにもっともらしい理屈をつけて批判するのだ。そのような意味では、冤罪と性質は同じである。
竹中氏は正社員をなくすと言っている人物であり、いつでも首を切られるようにした方が良いと言い切っている。彼は人材派遣会社パソナの会長だが、正社員をなくせば、彼の会社から非正規社員を派遣することになるではないか。彼の提言は必ず、一見良さそうなも っともらしい理屈を並べ、その実、自らが潤う利益誘導をしているのだ。
警戒すべきは、このような個も全体も破壊する利己主義者だ。今回の公明党山口代表も利己的に過ぎたのではないのか。