「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第190号「緊縮財政という固定観念」

緊縮財政という固定観念

緊縮財政という固定観念

緊縮財政という固定観念

主流派経済学のゴリ押しは停滞と衰退を招いた

 この数十年の日本は緊縮財政を執ってきたため、停滞と衰退が止まらない。昭和恐慌を犬養毅内閣の高橋是清が積極財政に転じたおかげで脱却したことは有名な話だが、その前の日本は現在同様に緊縮財政のツケで庶民は苦しんでいた。高橋是清は現在でいうところの財務大臣である。
 昔の日本は金本位制だったため、緊縮財政は不可避だった。金本位制は自国通貨を固定レートで金と交換する制度である。この場合、準備金が必要になるため財政規律は半ば強制されてしまうのだ。昔も現在のように、緊縮財政が経済に悪さをしていると異を唱える人は極めて少数であった。現在では「反緊縮」や「経世済民」を掲げる人達が緊縮財政に異を唱え広まりつつあるが、高橋是清は当時から緊縮財政の危険性を知っていたのは驚くべきことだ。是清はケインズ経済学を知らなかったのだから。つまり、彼は間違いなく「実体経済」という現実を観察し、緊縮財政は危険であると見抜いていたのだ。

 

主流派経済学者は現実よりも権威を見ている

 国の借金は国民の借金であると錯覚させ、財政破綻すると錯覚させているものの正体は、やはり金本位制という主流派経済学の根本があるからだろう。
 高橋是清は国家財政と家計の財政は異なるものであると明言しているが、現在の財務省も経済学者も混同している。そのため、経済政策では必ず緊縮財政になり、不況が続いてしまう。高橋是清はそれらを見抜き積極財政によって防ぎ、恐慌から脱却したのだ。

 現状、主流派経済学という学問は金本位制を参照しているため、日本において制約がない状態であるにも関わらず、わざわざ制約を設け、自縄自縛に陥らせている状態なのだ。
これの意味するところは、現実より経済学という権威を見ているからに他ならないのである。

 恐らく、当時は高橋是清の政策に対して、あらゆる方面から激しい批判があっただろう。だが、自信を持ってやって成し遂げたのだ。

高橋是清と同じ志を持つ人達
 高橋是清と同じ政策を提言しているのは、自民党の安藤裕、西田昌司議員、れいわ新選組や無所属の須藤元気議員。在野にいる元国家議員にも複数いる。
 議員以外にも、経済評論家である実業家や、大学教授等、一般人も勉強し広まりつつある。
 MMTを批判する主流派経済学者であるアメリカの学者達も、不況時の増税や緊縮財政には批判している。日本の方は未だに減税も完全な補償の動きもない。どころか、増税の議論をはじめている。学問に従って現実が上手くいかないのであれば、その学問はただの固定観念である。
 人命より財政規律を優先する者達は、金本位制に縛れているか保身だ。