「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第209号 特集「竹中平蔵」その一

特集「竹中平蔵」その一

特集「竹中平蔵」その一

特集「竹中平蔵」その一

本音と建前 構造改革者の裏の顔

 前号ではゾンビ経済学と構造改革が日本の停滞と衰退を招いていると書いたが、名前が出て来る竹中平蔵パソナ会長とはどのような人物だろうか。
 竹中氏は複数の肩書を持つ人物であるが、民間企業である派遣会社パソナ会長の肩書、経済学者、慶應義塾東洋大学教授と他にも複数ある。彼は政治家として小泉政権時に「身を切る改革」として労働者派遣法を成立させており、これは名目上バブル崩壊後の日本建て直しであるが、これ以来、悲劇を招き続けている。どういうことか。
 貧困と格差を拡大させ、非正規雇用の著しい増加という社会現象が起きていること。そのため、こども食堂が全国で三千か所以上できるという自体に陥っている。貧困層が限られた一定数いるのではなく、増えているのだ。彼が推した身を切る改革で良くなるどころか悪化する一方である。未だなお。
 驚くべきことに、竹中氏の改革で非正規雇用の増加、貧困層が増える一方で、彼はその非正規雇用を派遣する企業の会長になり、相当な恩恵を受けている。こんな理不尽がまかり通っているのだ。
 派遣についてはその性質上、労働者をピンハネする構造になるため、ずっと規制をかけられていたのだ。その規制を緩和し、ピンハネ会社の重鎮の座につく理不尽さは犯罪級である。

 

不良債権M&A

 小泉政権時の竹中氏が金融担当大臣として推し進めた不良債権処理。これの対象となった企業の3分の2はハゲタカ(M&A)に食われてしまい、残りの3分の1は当時の経済財政諮問会議に協力していた企業に二束三文で買われてしまった。菅総理の言う中小企業再編は、まさにまたこれをやろうとしているのだ。ブレーンに竹中氏やアトキンソン氏がいる時点で察して余りある。
この両者は2002年頃に不良債権問題を煽りに煽っていたことを忘れてはいまいか。
 ここへ来て政府が彼らをブレーンに据えるのは意味があったのだ。企業に有事の補償をしないのも、企業の弱体化を待っているためだ。こんなおぞましい身勝手を許していいのか。それを政府が主導するとは、腐敗も甚だしい。

 

利益相反行為

 竹中氏は民間企業パソナの会長であるが、国家戦略特区の諮問会議メンバーでもある。諮問会議
メンバーとして政策を提言し、パソナが儲かるように政府を動かす。これは完全な利益相反だが、
なぜか大事にならない。政治家との癒着も取沙汰されているが、これも問題になっていない。

 つい最近では、パソナが事業再構築補助金事務局に決定されたが、中小企業改革の司令塔である成長戦略会議のメンバーは竹中氏だ。このマッチポンプ利益相反ぶり。 更に驚くべきことは、成長戦略会議はアトキンソン氏の考え方に基づいていること。そして、その中で最も許しがたいのは、「中小企業が多過ぎるせいで生産性が上がらない」ともの。完全なデマだ。

 これはM&Aによる中堅企業化するための悪質なプロパガンダである。そうしておいて、外資系企業等に売り飛ばすハゲタカファンドのビジネスに利用する。何もかもお膳立てしているのだ。
 菅総理は竹中氏に恩があり、自ら進んで止めることはないだろう。

(次号につづく)

 

 

 

高橋聡 パソナ会長の竹中平蔵は新自由主義者か政商か?その正体に迫る