「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第262号 「エリートコンプレックス」

エリートコンプレックス

エリートコンプレックス

エリートコンプレックス

政治家は賢くあらねばならない

 財務省はエリート官僚で成り立っているとする固定観念から、政治家は彼らの言うことを鵜呑みにしているという。管理通貨制度である我が国において、プライマリーバランス黒字化目標(PB)は不要の産物であるにも関わらず、未だに堅持しようと必死だ。国民・国家を毀損させてまで、財政規律を推し進める官僚がエリートとはいかに。
 国家を永続させていこうと考えるのであれば、財政法4条が財務官僚自ら国民を苦しめるかもしれない危険があると理解できるはずで、破棄するか修正を求める声が出なければおかしい。PB黒字化目標に然り。この時点で国家や国民に対する錯誤、つまり、人命や国家毀損よりも規律を守ることが善であるとしているのではないのか。金勘定だけしていれば良いというのでは、エリートとは到底呼べない半人前だ。
 政治家側の視点に立ってみても、正しい国家観を有していれば、財政法やPBの見直しが出ていないとおかしいのだ。小泉政権時に竹中平蔵パソナ会長がPBを設置したが(提案は高橋洋一氏)、相当な問題だ。日本を衰退と毀損をさせているPB設置に関わった竹中・高橋氏には、説明責任がある。財政均衡を求める者は誰かと言えば、グローバリストや国際投資家である資本家たちだ。小泉政権時に彼らは資本家たちの要求に応えたということである。日本国民よりも資本家を選んだのだ。財政規律という名のもとに。

 

政府支出に税収は無関係

 税の役割は財源のために存在するのではなく、過剰インフレを防止するためや、実物資源の浪費を抑えさせるためにある。公的サービスが安定的だと言われていたのは、税の増減に影響しないからであり、税収が原資ではないためだ。では、その原資である財源は何かと疑問がわく。当新聞で何度も述べてきたように、日本は英米と同じく通貨発行権を有しており、単純に発行するのみである。管理通貨制度は大昔の金本位制から脱却し、税を財源とするものではないのだから。
 税は格差拡大を防止する役割も持ち、経済状況によ って自動的に家計の安定を保つ役割もある。したがって、経済全体の安定化装置でもあるのだ。消費税にはこの役割はなく、貧困層や疲弊している企業からも徴税するため、自動安定化が備わっていない悪税である。貧困層から徴税しない、不景気の時は自動的に減税させることが出来る税制こそ、エリートが常に知っておかねばならないことだ。政治家に然りである。無暗矢鱈に徴税するのでは、年貢を納める戦国時代に身を置くようではないか。 近代化してもなお、国民を徴税で搾り取ろうとする愚行は、目的がなければ有り得ないのだ。その目的とは、やはり資本家を儲けさせるためであり、政党を支持する企業への忖度に他ならない。

 このようなことは、人を人と見做していないから出来ることであって、価値観が相当歪んでいると断じざるを得ない。本人はまともなつもりであろうが、渦中に入ると世間と分離されてしまうのだ。同じ価値観を持った集団に属するようになれば、「国民は自粛」と言いながら自分達は宴会することが出来てしまうのだ。庶民目線を失った政治家、官僚や経営者は危険である。この数十年がそうだったではないか。エリートぶった大馬鹿者が跋扈する日本に成り下がったのだ。