詐欺師が賞賛される国
国賊が支持される理由
かつてヒトラーは大衆扇動術として、このように述べている。
「敵の悪を拡大して伝え大衆を怒らせろ」
我が国の大衆扇動者は敵として、野党、中・韓や前任だった市長や知事を批判し、攻撃させているのがこれに当たる。
「貧乏な者、病んでいる者、困窮している者ほど騙しやすい」
これは精神的余裕がない人々のストレスのはけ口として、前述した敵を攻撃させる。
「利口な人の理性ではなく、愚か者の感情に訴えろ」
ヒトラーは大衆を愚か者として看破しており、利口な人々を説得するよりも、大多数である愚者を扇動した方が支持を得られると見ていたのだ。実際にそうなったのである。そのため、次のようにしたのだ。
「宣伝を総合芸術に仕立て上げろ。大衆の視覚聴覚を刺激して感染で圧倒しろ」
さて、このヒトラーの大衆扇動術を踏襲しているのは誰かは、当新聞では既に書いている(当新聞第276号)。やたらメディアに露出する為政者は吉村大阪府知事。関西テレビを使い、異常なほど出演している。そして、それをヨイショする芸人やその取り巻き。
政治家を贔屓するメディアが出て来れば、それは大衆扇動を行っているサインなのである。YouTubeでも自民支持であるDHCがスポンサーとなり、ニュース女子なる番組を地上波レベルの品質で制作させていたのだ。文章等で思考させるよりも、ストレートに視覚的、かつ、感情的に訴えることに長けたテレビで思考停止させ鵜呑みにさせる。「マスゴミ」と揶揄する者達が、そのマスゴミの餌食になっているのだから、扇動者達は味を占めているだろう。つまり、国民は舐められているのだ。
保身と思考停止
経済の話にしろ、国の借金で財政破綻することを手放しで信じる人達がいる。それもそのはず、経済学者がそう言っているのだから。この数十年、彼らの言説は全て現実によって否定されているが、謝罪の弁も申し開きもない。どころか、未だに撤回することなくデマを広めている。正論を言う著名人でさえ、経済のことになると途端に思考停止がはじまるのが経済の話。自己の価値観がこれまでの 経済学に染められているために、少しでも逸脱する言説は許しがたいのだろう。その経済学の礎となったケインズ達の学問から逸脱してきたのが、現在の主流派経済学であり、それを糺そうとする人たちを異端と決めつけてかかるのが現状だ。
彼らの言動から見て取れることがある。まず人間は自己の価値観を守るべく、脳の防衛反応が働く。そして、脳が自分の価値感とかけ離れたと思われるものには排他的になる。思考停止はこのように、排除や攻撃性も伴う。加えて、自らの優位性を確保したいために、相手を「異端」として貶めると同時に、自らの正当性を誇示するのだ。
見るべきは現実である国民の営みだ。横着してきた結果が現実となって出ているではないか。