「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第306号 「痛みを知らぬ災い」

痛みを知らぬ災い

痛みを知らぬ災い

痛みを知らぬ災い

喉元過ぎれば熱さを忘れる

 消費税は痛みの分かち合いとする財政学者がいかに傲慢であるか、精神論がいつどこでも通用すると考える者がいかに傲慢であるかをひも解いてみたい。まず、人間はみな顔が異なるように、考え方も同じようで微妙に異なったり、思想信条や地域や環境で異なることも多々ある。肉体的に強いが精神的に弱い人、その逆も然り。病気も精神疾患も多種多様であり、一括りにした瞬間に物事を見誤る。
 健常者でも、その時々の感情で大小あれど間違えることもたくさんあり、時には致命的な失敗を犯す。災害や事故よる怪我で、生活が困難になることがあるように、この社会は様々な不確実性が存在しているのだ。人は自分自身をコントロールすることもできない未熟さ故に、この世界は不確実性の宝庫なのである。いつ何が起きるか分からないことが、世界では必ず毎日どこかで誰かが経験しているのだ。主流派経済学ではこれら不確実性は無視され、消費税で痛みの分かち合いと言う財政学者もこれを無視する。自分が痛みに耐えられても、耐えられない人がいることに想像が及ばないことは驚くべきことだ。これは精神論をとなえる者も同様である。彼らの言説は人を極端に追い込み、精神疾患や自殺者を生む要因に成り得ていることに無自覚なのではないか。

 

貧すれば鈍する

 どれだけ優れた人でも、貧困になれば生活に追われて余裕を失う。ある人は泥棒をはたらくようになったり、ある人は詐欺に手を染めるようになる。「衣食足りて礼節を知る」も同じく、貧困はマナーにすら無頓着になるほど、それだけ余裕を持つ心を失うのだ。消費税で痛みの分かち合いや身を切る改革に賛意を示す者達は、これらのことに無理解なのか目を背けているのか、自己責任や努力不足と言い放ち現実逃避する。向き合うことが面倒、あるいは見たいものしか見ない癖が染みついているのだろう。無自覚な独善である。
 このような調子では福祉が充実するはずもなく、弱者に厳しい社会になることは当然と言えよう。その兆候として、弱者救済や衰退からの脱却に動かない政権を擁護してみたり、あるいは、比較対象にならない外国を持ってきて溜飲を下げ始める者が出て来る始末だ。目の前の現実をどうにかすることに知恵を出せば良いものを、彼らもまた鈍しているのかもしれない。

 

主流派経済学の雑さ加減

 経済成長や国家永続がなされる上で必要なこととして、税制、公共投資による所得再分配、これら制度的枠組みが影響を与える、消費性向、貯蓄性向、流動性選好を分析しなければならない。これは前段と中段で述べた不確実性による心理的要因だ。加えて、我が国は自然災害大国であることや、地政学的な外的要因も加味する必要がある。
 しかし、我が国はこの数十年で税制の破壊、公共投資地方交付税交付金も減らし、非正規労働者を増やす構造にしたため、適切な分配がなされなくなった。これはそのまま、中小零細企業を苦しめる大きな要因である日本のような内需国は中間層が分厚く、中小零細企業も経済成長のメインエンジンである。英国に然り。両国に共通することは管理通貨制であること。税を根拠として財源を確保する必要がない国なのだ。今はコロナ禍、補償と自粛をセットで全国民を救え!!