経済同好会新聞 第307号 「禍根を払拭しない政治」
禍根を払拭しない政治
責任を負わない社会の末路
我々は言葉という道具を使い、物や言葉が示す概念を覚えて日々生活を営んでいる。例えば、りんごは赤い皮で包まれており、中身は少し黄味がかった白っぽい果実で、酸味と甘みのある果物である等。「これはこういうものだよ」と親や先生に教えられたり、友達や各種メディア等を通じて知ることも多くある。法律やルール等もそうであるが、科学の法則性に然り。このような概念と中身において、デマを流す人が存在している。経済方面での代表は「国の借金は将来世代のツケ」。コロナウイルスの場合は「PCR検査抑制論」だろう。この両者のデマは国民に致命的なダメージを与えるため、早期の是正と改善が必要だ。このデマを固定化させてはならず、禍根は早々に払拭しておくべきである。
国の借金は国民が背負うものではなく、これは将来世代のツケになる代物ではない。これは何度も繰り返し当新聞で述べてきた通りである。そして、PCR検査抑制論は複数の医師により、一般人が偽の情報を掴まされて拡散されてしまった側面が大きい。デマは一旦広まると、回収することは困難だ。最初に情報を発した当事者が訂正と謝罪をすることで早期の回収は期待できるが、その様子は見られない。責任を取ることを恐れた者達が日本を毀損し続けているのである。
高市候補が危険な理由
政治ウォッチャーの間では、高市候補のこれまでの振る舞いから危険視する声もあるが、経済政策の観点からは相当に危険であることは、当新聞第299号で述べている。何が問題か。税制のフラット化だ。
フラット税は高所得者にとっては税負担が減り、低所得者には税負担が増すものだ。これは、税負担を高所得者から低所得者への移動を意味する。更に恐ろしいところは、国民も政治家も無知であれば、これが固定化されてしまうことである。英国のサッチャー首相は人頭税(フラット税)の導入で大バッシングを受け、その年に辞任している。
フラット税には累進性がなく、税制の破壊である。一国の主が無能であっても累進性のある国の税制は、貧困層には優しく設計されている。これが自動安定化装置(ビルトインスタビライザー)だ。それだけ税制は重要な位置付けにあり、累進性を損なう所得税のフラット化を明言している高市総裁候補は危険人物として見定める必要がある。法人税率の低さも、派遣企業の規制強化もしないのであれば、第二次安倍政権を継承する、第三次安倍(高市)政権になり、加えて、更に貧困層を追い詰め、富裕層を優遇することになるだろう。フラット税の歴史を鑑みれば、悪税であることは経済に詳しい者であれば理解している。主流派経済学者ですら、容易に口に出すことはしないシロモノなのだ。それを彼女はしたのである。更に、竹中平蔵パソナ会長も人頭税(フラット税)は必要だと言っていた過去があるのだ。誰が背後にいるか分かるというものであろう。
驚くべきことに、経済のデマを払拭しようとする勢力が、高市候補を推しているのだ。河野候補を批判するのであれば、高市候補のフラット税についても言及すべきである。それをせず、手放しで推すこの不思議。
まだまだ困難は続くのであろう。貧困格差拡大は止まらず、労働者不遇の時代は法人税率の低さでは解消されない。消費税も未だ10%のままだ。
各政党の政策比較ver.6
政党の政策比較を更新しました ver.6 9/25時点
— tasan@所得倍増計画をもう一度 (@tasan_121) September 25, 2021
・自民党の総裁候補を追加しました
・立憲と国民民主党が大幅にアップデート
所感
・岸田さん粗利保証、防衛費いいね
・立憲が猛追、一律10万、消費税5%、PB凍結
・野党、防衛費嫌い多過ぎ
大きいので4分割したの次のツイートに貼ります pic.twitter.com/03y8qiYp0H