後進国まっしぐら
コストカット病は経済の病だった
コロナ禍というのに、利益を増加させた企業がいることは記憶に新しい。不況にあえぐ企業は多くあるにも関わらずだ。
女性の労働者は数十年前から増えたが、この数年では高齢の労働者も増えた。高齢者がスーパーやドラッグストアで買い物をし、レジを打つ高齢者が客である高齢者のために買物かごを運んでやる姿は、若年層である筆者からしても非常に心痛める光景だ。
筆者はドラッグストアでレジ打ちの高齢者に労いと感謝の意を込めて頭を下げた。次の日に家電屋に行った際、あのレジ打ちの高齢者が家電屋でもレジ打ちをしていたのだ。どことなく、お互いにばつが悪そうで何とも言えない雰囲気に、筆者から「ありがとうございます」と言って帰ったことは忘れられない。これは二年ほど前の話だ。
高齢者のダブルワークを目撃してしまった衝撃に、色々と思いを馳せたが、他にもこのような高齢者がいるかと思うと、とてもいたたまれない。家庭の事情があるにしても、社会福祉の考え方が異常な我が国では、高齢者になっても働かざるを得ない人が出て来る事実は、とても先進国とは言えない。
上の図にあるように、企業が経費を削減するコストカットをすると、労働者の賃金が減る。一方で、一部企業がコロナ禍で利益を生みだしたカラクリは、労働者を「低賃金化」させたからだ。
経費を削減しながら同時に賃金を上げることはほとんどの場合は不可能であり、したがって、コストカットは優れた経営者である認識は誤りである。むしろ、正規・非正規労働者にとって百害あって一利なしなのだ。格差拡大の最たる原因が、経費を削減する代わりに利益を出し、株主に配当する仕組みなのである。
これらは経済成長を阻害させる原因であり、貧困が増える原因でもある。高齢者が働きに出ることと無関係ではない。なぜならば、労働者を低賃金で雇用したい経団連の思惑があるからだ。そうさせているのも、法人税率の低さ故であり、政府による人災である。国家観のない「お上」が政治に関わった末路なのだ。
ツェリ子
平均は格差を隠す
こちらは、給与所得が上がらない状況で食料品等の生活必需品はずっと値上がりして実質賃金が下がっているというスレです
— ツェリ子🐆 (@huit8elimi250v) September 25, 2021
平均は格差を隠します
消費者庁等のデータからhttps://t.co/scltyn4Zaw