「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第383号 「見捨てられる日本国民」

見捨てられる日本国民

見捨てられる日本国民

見捨てられる日本国民

繰り返されるスタグフレーション

 我が国の経済状況は1970年代のオイルショックと同じくする、スタグフレーションスタグフレーションとは、経済活動の停滞と物価の上昇が伴う現象だ。当時の我が国はスタグフレーションの対策を緊縮財政と金融引き締めという制約の中で対応したため、当然のことながら不況に突込み脱却まで時間がかかっている。
 オイルショック前までは比較的に経済成長を遂げていた我が国は、それなりに財政政策を行ってきた証だ。前述しているがスタグフレーションは経済の停滞と物価上昇が同時に起きる現象であるため、国民の生活に打撃を与える。昨今の値上げを見れば分かるように、国民は消費税や各種税負担が重なった上に、物価上昇で打撃を受けている。取るべき対策は緊縮財政ではなく、財政政策である減税や財政出動、並びに金融政策だ。ケインズが考えた管理通貨制度を全く活かさなかったのがオイルショック時のスタグフレーション。そして現在とこの数十年なのだ。
 考えなければいけないことは、スタグフレーションは物価上昇で国民生活に打撃を与えるところ。国民は節約志向に入るため、企業の売上は当然のことながら落ちる。そうなると、企業は労働者の賃金を下げる、あるいはリストラを断行せざるを得なくなる。

 

慣れは恐ろしい

 忘れてはいけないのは、この数十年の我が国は経済の停滞から脱出できていないところ。消費増税の悪影響は少なくなく、災害、疫病や他国間の戦争という経済打撃を受ける事象が立て続けに起きていても後手後手の後手。
 ガソリン価格の高騰はガソリンを仕入れる企業に補助金を出したとしても、以前の状況に戻らないとしたならば、補助金が足りていない証左である。加えて、ガソリン税やそれに乗る消費税については一切触れようとせず、減税することで価格を抑える選択を全く取ろうとしない。ガソリン仕入れ価格の高騰は何も車の燃料だけに限らず、石油製品を扱う業界にも影響を与える。企業は価格を上げるか、労働者の賃金を下げて対応する他ないため、緊縮財政をやっている場合ではないのだ。
 国民は政府に対して烈火のごとく怒らなければならないことは、パソナのような中抜き企業には積極財政であり、経団連界隈の企業には積極的減税であるところ。このような愚かな政策を続けていれば、経済対策も何もあったものではない。。デフレーシ ョンやスタグフレーションのような悪性のインフレに対する処方箋は、内需拡大政策に重点を置くことだ。管理通貨制度である我が国の強みは、内需大国であること。アメリカが貿易赤字になっても経済成長が可能だったのは、財政政策で補ってきたからに他ならない。我が国も同様のことをすることで、スタグフレーションから脱出すべきである。悪性インフレを緊縮財政で対応することは愚の骨頂であり、オイルショック時に苦い経験をしたにも関わらず、また同じことを繰り返そうとしている我が国は、学習能力に乏しい人材で官邸が占められているのであろうか。
 本来は民営化の見直しも進めるべきであり、ガソリンの元となる原油を輸入する事業の国営化もエネルギー安全保障としてとうに議論しておくべきだった。民主主義の悪い所ばかりアメリカに倣い、貧困格差拡大させてきた歴代政府の罪は重い。