思想は人々を振り回す
市場原理主義という悪夢
米国は金融市場の自由化によって、資本の移動を活発化させてきた。これはグローバリズムという思想形態を利用したものであるが、シカゴ学派の市場主義経済学も組み入れられている。前号でも述べたが、市場主義経済学は非常に思想的だ。この金融型成長モデルを構築した米国は、幾度もバブル崩壊を起こしている。これは自由化の弊害であり、経済に被害を与えている。
戦後の我が国は修正資本主義によって栄えてきたが、米国の猿まねをしだしてから凋落が甚だしく、貧困と格差拡大を許し続けている。欧州はブロック経済圏(EU)でまとまろうしていたが、近年英国が離脱。グローバリズムの波によって没落したのである。その一方で、中国は安価な労働力で世界から資本を集め、ロシアは資源、インドはITを強化していった。
我が国の強みは何なのか。かつて、ジャパン・アズ・ナンバーワンと呼ばれていたが、見る影もない。残像らしきものがあるのみである。政治は政商を抱きかかえ、経済の代表のような顔をした経団連や経済同友会が消費増税を提言してみたり、もう滅茶苦茶である。口だけは達者になり、「見てくれの利益」だけを上げることには必死だ。労働者の賃金が上がらない、あるいは下がっていることに関心を持たない彼らは肩書きだけは立派な素人以下である。レオナルド・ダ・ビンチ曰く、
若き日に得た学びは、老年の悪徳を阻むのである
彼らは若い時に何を学んだのか。労働も勉強もしただろうが、教養が足りなかったのではないのか。経営者の中には売上を即、従業員に反映させる社長もいれば、経団連のように消費税を上げるよう提言し、弱者を生むことに目が向かないトップ連中もいる。我が国の経済を長期停滞させている「構造改革」に対して反省も改善もなく、むしろそれに乗っかったままだ。キケロ曰く、
人間はすべて誤るものである。ただ過失を固守するのが愚か者なのである。
経済の腰を折った構造改革
1980年代後半までは我が国の経済は好景気であった。その後にバブル崩壊し、構造改革という流れである。それまでは日本型経営システムは他国の学者も賞賛しており、当時の我が国自体もそのような評価をしていた。ところが、バブル崩壊と共に論調が「時代遅れのシロモノ」に変化したという。その頃の学生が言うには、賞賛されていた日本型経営システムが、急になきものにされて気味が悪かったと語る。
当時は供給力があったことから、ケインズ政策で需要を下支えするものと思っていたら、構造を変えようという話になっていった。これは当新聞第385号でも触れているが、日米構造協議だ。つまり、この時から日本の凋落がスタートしたのだ。後はお察し、失われた十年、失われた二十年となり、更に経過し現在に至る。バブル崩壊後から一度たりとも日本は日の目を見ていない。。国民は烈火のごとく怒らなければ、政府の支出もパソナの中抜きに使われたり、パイプのある企業を優遇するだけだ。。多くの労働者の賃金も上がらないだろう。三十年近く間違え続け、未だにこれを継続しようとしている。まさに将来世代のツケそのものだ。
新規新車登録から13年経過すると重い税率が課されます😱(対象:自動車税や自動車重量税)
— JAF (@jaf_jp) May 18, 2022
SDGs(持続可能な開発目標)てよく聞きますけど
まだ持続可能な車を所有しづらくする税制ってどうなんでしょう❓
長く大切に使うってエコじゃないんですか😠🔥#ドライバーは高額納税者 https://t.co/AxDAzjmgy0 pic.twitter.com/80mnWVfQH8
5/31が納付期限の #自動車税🚙💸
— JAF (@jaf_jp) May 9, 2022
この自動車税を含めガソリン税・消費税などで
乗用車には毎年約11.57万円の税金が課せられています😱
生活必需品なのに、こんなにかかるなんて💦
こんなの過重で負担すぎます😠🔥
補助金ではなく、抜本的な見直しを👊#ドライバーは高額納税者https://t.co/AxDAzjmgy0 pic.twitter.com/cauwEgJJEQ