「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第406号 「続く冷たい政治」

続く冷たい政治

続く冷たい政治

続く冷たい政治

悪政を覆い隠す国民分断

 消費税を甘く考えている人達は、消費税によって余計な努力をさせられていることには目を逸らす。人の能力は様々である故、長所・短所も必ずある。経済弱者はどれだけで努力をしても実らず、それは政府が規制緩和によって国民にワーキングプアの椅子を選択肢として用意したからに他ならない。それを努力不足だとか自己責任論を持ち出し経済弱者を叩く人達は、政治が出した悪政の結果を必死で個人のせいにしたがるのである。

 

 幸福な人間が良い気分でいられるのは、不幸な人々が自己の重荷を黙々と担ってくれているからに過ぎない。
アントン・チェーホフ

 

 更に、

 

 いい住まいを持ち、寒さや飢えを知らない者が憶測で貧しい者の人間性を批判する程、馬鹿げたことはない。
ハーマン・メルヴィル

 

 日本のことわざには「明日は我が身」がある。自分に災難がいつ降りかかって来るか分からない、という意味だ。消費税は応能負担の原則に反し、しかも、それを社会保障費に充てていると言う。経済的弱者にとって消費税は常に災難の連続であり、政府はそこから目を背けて消費税を廃止、あるいは減税しようともしない。恐ろしいことは政治家もエリートも、我が国は管理通貨制度であることに目を背け、必死になって消費税を存在させておこうとする。弱者を生み出している自覚のない政治家は危険だ。応能負担の原則を理解していれば、消費税がいかに矛盾に満ちた税金であるか分かるはずなのだから。

 

ドツボのループ

 消費税を外して社会保障費を確保しようと考えたならば、所得税の累進性を強化することだろう。管理通 貨制度で考えたならば、政府が支出してやれば良い。ところが、我が国はこの両者を「させない」ようにし ている。政府は所得累進課税の強化を嫌う高額所得者に忖度し、バブル崩壊以降ずいぶん経っても減税したままである。政府支出で言えば「国の借金がー!」からの「将来世代のツケがー!」の人質論法で支出を抑えるようにしている。弱者に冷たく厳しい国なのだ。明日は我が身を思えば、こんな馬鹿げたことをしていてはならないのである。
 オランダのジャーナリストであり政治学者のカレル・ヴァン・ウォルフレン曰く、

 

 日本人の多くが、「政治と自分の幸せは無関係」と思い込んで、苦しい生活に耐えている。

 

 生活に余裕のある人でも、政府が馬鹿げた経済政策をやめればもっと余裕もできるし買えるものもワンランクもツーランクも上の旅行にだって行けるようになる。

恐ろしい現象は、付和雷同のごとく将来世代のツケが!等と自国民を貧乏にさせる政策を無自覚に賛同している国民がいるところだ。自公明与党はこれ幸いと消費税減税をすることをしないのは、このような国民の足元を見ているからに他ならない。
 ウィリアム・ドルモンド曰く、

 

 道理を悟らない者は偏屈者であり、道理を悟れない者は愚者であり、あえて道理を悟ろうとしない者は奴隷である。