「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第430号 「経済は競争より安定」

経済は競争より安定

経済は競争より安定

経済は競争より安定

企業淘汰圧力は雇用を破壊する

 まず、市場競争を是とする者の中で、競争することで品質の向上を見込めるとする者がいる。そして極端な者は企業間競争で競争に負けた企業が倒産するのは当たり前だとする人でなしもいる。企業倒産は雇用を守れなくなる厳然たる事実があり、どういうわけかこれを無視したがるのだ。ひどく頭のおかしい政治家の中には、ゾンビ企業は淘汰等と過激なことを言い、自分の考えを誇示する。政治家のくせに失業を良しとしているのだ。
 政治は国民生活の安定を優先していなければならないはずで、失業者を生むことを容認した上で市場競争や国際競争の強化を是とするのは二重基準である。自民党が資本家の犬だと言われる所以はこれだ。
 基本中の基本である国民生活の安定は土台として捉え、この土台の上に築くように経済がなければ、新自由主義的な価値観の市場競争では土台が破壊されてしまうのだ。昭和の良かった頃の日本というのは、塩梅よく競争していた。つまり、状態としては切磋琢磨できたのである。競争は勝者と敗者が存在するが、切磋琢磨はそのようなものはない。お互いに学び合いながら向上していくのだから。
 国際競争にしろ、自国の企業が外国企業に負けるとなれば、そこで働く人達は職を失う。せっかく培ってきたノウハウも喪失してしまうことを考えれば、非常にもったいない。なぜ保護貿易が必要かというと、このようなことを起きなくするためだ。わざわざ自由貿易にして自国の産業や雇用にダメージを与えることはなく、労働者を低賃金で働かせてまで貿易をすることは本末転倒、支離滅裂、何をかいわんやである。政治家が阿呆で資本家や政商に言われたことをハイハイ聞いていては、国家は簡単に傾くのだ。否、傾いたのである。

 

安定を目指せ

 自民党の茶番劇は見る人が見れば分かるが、毎度のことながら企業に賃上げを要請しておきながら、法人 税は減税するという茶番をやってきた。本当に労働者の賃上げを目指すなら、消費税を廃止して法人税増税してやることだ。法人税については当新聞第344号を参照されたい。これに加え、非正規雇用正規雇用。公に関わるものへ投資によって、完全雇用を達成させることだ。
 国民生活の安定を大前提としたならば、税制は自ずと応能負担の原則に反する消費税は廃止となり、法人税増税で労働者への分配を促すように結論される。社会保障費の負担も生活を脅かしているため、当然のことながら負担を減らす方向に議論される。我が国は管理通貨制度であるため、社会保障費の負担は政府がやれば良い。加えて、自然税収を増やす環境を整えれば、国民は負担を感じずに税金を支払えるようになる。  このように国民生活の安定が先にあり、その上で経済活動が活発になった時にイノベーションは今のような経済の停滞と不況を繰り返す状況の時よりも生まれやすくなるのだ。資本家のいう事を聞いている政治では格差拡大するだけであり、そのツケは必ず誰かが蒙ることになり、将来世代に引き継がれる。
 大前提として競争ではなく、安定であるとするのは、人間の性質を見ていれば自明であろう。まずは生命が担保されていなければ、生活も経済も成り立たたない。競争はこれを無視する。