昭和のオイルショック
所得が上がり続けていた時代に直撃
1974年から1975年に起きた昭和の第一次オイルショック、その前後のインフレ率は上記グラフの通りだ。それ以前は所得倍増計画と高度経済成長期によって実質の成長率は年平均で10%以上、物価上昇率も高かったが、それに余りあるほどの成長によって所得も上がり続けた時代だった。しかし、オイルショ ック到来により成長は止まる。原油高はグラフが示すように高インフレになり、電力の使用制限も出ている。1979年には第二次オイルショックが到来。石油資源に乏しい我が国は、これらを機に省エネ法を制定。
現在は石油輸入企業に補助金を渡し価格を抑え込んでいるが、それでも以前の水準には満たないため、ガソリンにかかる税を見直す声は根強い。だが、日本政府は元より法人税は下げるが、その他は全く下げようとしないため、スタグフレーションを止める気はないようだ。むしろ、景気は回復基調にあると誤魔化すことからも、減税は頑としてやらない意志表示をしている。野党第一党も同様の意志があることは前号で述べた通り。