「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第448号 「日本経済の悪癖」

日本経済の悪癖

日本経済の悪癖

日本経済の悪癖

誤り続ける経済の分析

 真実と虚偽を織り交ぜて話すことで、大衆扇動を行う話がある。経済は常にこれがつきまとっており、例えば、コロナ禍において政府による自粛要請により、経済活動が極めて鈍くなった時のこと。これは企業にダメージを与えるため、政府は補助金を用意しているが、これをもって企業の財政依存はダメだとする理不尽な話だ。この場合、企業には何の落ち度もない。むしろ政府が要請したため、その穴埋めに財政出動することは正しい。予算の規模は横に置くとして、企業は補助金を受け取る正当な理由が明確であり、財政に依存しているわけではない。このように虚偽を混ぜることによって、企業に過失があるように誘導し、財政支出を絞ろうと試みる某財団系学者がいることは残念だ。
 驚くべきことに、日本経済は三十年近くも停滞しており、需要も供給も衰えている。それは経済政策の過ちや、度重なる消費増税が原因なのだから、追い打ちをかけるようにコロナ禍という流れも踏まえてやらないといけない。しかも、補助金というよりは貸付金であって、企業は人材にも設備にも投資する余地もなく返済し続けなければならない。バブル崩壊で借金を抱えた企業や個人はどうなったかを理解していれば、どうなるかは自明であろう。
 経済の浮揚には財政拡大は必須であり、勢いがつくまでは政府の後押しは必要不可欠だ。量的緩和政策だけでは無理なことは、日本が既にこの数十年で証明している。ゼロ金利政策でインフレ期待が上がらないのも、長期停滞を招いたからに他ならない。この長期停滞の原因を精確な分析しないまま、やれ増税だとやりはじめる悪癖は、死ぬまで治らないのではないか。

 

悪癖は続くよどこまでも

 まず、財政健全化ありきという悪癖がある。そうなると、「上手くいってるところだけにお金をかけろ!」となり、多くの機会損失が生じるだろう。例えるなら、これまで頑張ってきた研究者の資金を断ち、成功した名のある研究者のみ資金を投じるという話になる。何度も述べるが、我が国は三十年近くも停滞している。財政赤字ばかり気にしていると、政府が国家に投資することで国民生活を豊かにし、税収を増やすことを忘れてしまう。財政を黒字化したい場合は、財政赤字を増やして経済に勢いをつける政策をやるか、強制的に税負担を増やす以外はない。目先の財政規律にとらわれ、累積赤字が増えることばかり気にしていれば、経済の停滞、すなわち、支出不足による不完全燃焼を起こし続けた三十年がまた更に継続されていく。
  問題は早期に解決することでダメージを最小限に抑えることが肝要だ。しかし、この初歩的な基本をとにかく構造改革だとか、インバウンドだ!自由貿易だ!と言って逃避してやって来なかった。そうしておいて、財政に依存するなとはどの口が言うのか。これは経済学とは別のところで誤っている。日本経済が三十年も停滞するわけだ。。むしろ、未だに増税しなければならないと言っているではないか。彼らは一切過去を顧みていないことは明らかだ。
 自らの過ちを他者に転嫁し、他者の過ちは自己責任と切り捨てる。政治に関わる連中がこうであれば、良くなるわけがない。まるでカルトが言い訳をして難を逃れようとするそれだ。