「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第450号 「日本の没落は必然」

日本の没落は必然

日本の没落は必然

日本の没落は必然

エリートは弱者淘汰を望んでいる?

 馬鹿げたことに、フラット税を推奨している者がいる。フラット税とは困窮・低所得者から高所得者まで、同じ税率で課税すること。この時点で誰が淘汰されるかは論をまたないだろう。住民均等割りにしろ、消費税にしろフラット税だ。この発想は困窮・低所得者のこと(将来そうなる者)を考慮に入れておらず、至極短絡的な発想である。
 そして、長期の経済停滞によって「低金利にせざるを得ない」状況にある我が国。個人事業主から大企業に至るまでその職種や規模は様々であるが、中小零細企業はこの低金利によって温存されているとする馬鹿げたことを言い出す財団系御用学者がいる。この中小零細企業の低い生産性は資源の無駄遣いだとし、大企業や中堅企業に資源配分を増やす方が経済的にも改善するというのだ。このような分析により、法人均等割りの発想が出ていることは驚くべきことだ。なぜか。それは淘汰する前提になるからだ。自民党あいさわ議員は「ゾンビ企業は淘汰」とツイッターに投稿していたことがあり、それを裏付けるものである。
 何度も述べるが、日本は三十年近くも停滞しており、それは中小零細企業のせいではない。政府の失政によるものだ。むしろ、中堅企業と大企業に資源を配分したとしても、寡占化が進むだけであることは明らかだ。実際に寡占化は進んで来たのであって、それでもこのザマだ。上手くいかないのだ。

 

顧みない人達

 国民生活の土台に政府が支出することは誰も咎めないだろう。中流階級の者であれば、現在の生活の質を 落とさない、自らが受けてきた教育や様々な恩恵によ って成立してきたことを考えれば、それらも継続的に 誰もが受けられる社会が良いと理解しているだろう。ところが、財政赤字だけを見て、無駄の削減だ!ゾンビ企業は淘汰だ!財政依存が!とやりはじめると、もう耳にタコと思うが長期停滞の総括を一切せずに狭い範囲を切り取って何かしようとすることになる。我が国はずっとこれだ。
 顧みる行為は根本にある原因を発見することになるが、なぜかそれをしない。そうなると、政治は金力のある者に忖度するようになり、政治はそのように進められてしまう。この政治に正当性を持たせるため、御用学者や御用評論家たちがメディアを通じて発信する具合だ。
 政府の財政赤字は不況にあえぐ個人や企業を救済すべく正当に支出する理由があり、財政依存はダメだと言って支出を絞ればどうなるかは容易に想像できるはずだ。まともな人間であれば、弱者は救済しようとするだろう。少なくとも、身内が弱っていたら助けるだろう。しかし、政府は税負担を増やし、ますます低所得層が困ることをやり出す。中間層も没落傾向にあるのだから、やり方が完全に間違っている。
 そもそも、低金利政策が続く分析もやらず、自分勝手身勝手に生産性のない企業は淘汰だと言い出す学者に人間的な教養があると思うのか。持論を小難しい理論で防衛しているだけで、結果は現実として如実に表れており、停滞と不況ばかりである。これこそが低金利の正体だ。
 御用学者や竹中、その周辺の経済学者が立案する政策に任せていれば、企業の寡占化が進み、増税は止まらないだろう。この者達がせっせとツケを現世代・将来世代にツケを払わせているのだ。