「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第451号 「現実は人間の営み」

現実は人間の営み

現実は人間の営み

現実は人間の営み

国民生活の土台と安定

 プライマリーバランス黒字化目標やインフレ目標にしろ、これに固執することに相当な違和感がある。まず、貧困に付随したワーキングプア問題やこども食堂の存在、インフラによる安全やスムーズな営みになっているかを直視しなければならないはずだ。経済の不安定から失業の問題、事故や医療によって障害を生じてしまう問題等、「国民生活の土台と安定」を棚に上げることをしてはならない。
 例えば、衣食住と安定が社会の土台だとすれば、これを素通りしてプライマリーバランスインフレ目標は議論の起点にはならない。土台をきちんと整えることは、同時に継続性が求められること。ここを起点にすることで、プライマリーバランスやインフレ率は「結果」でしかなくなる。副産物的と言うべきか。土台をきちんと整える制度、つまり自動安定化装置を実現する政策が当たり前のようになされて然るべきだ。ここを無視して無駄の削減だ、身を切る改革だとやってしまうと、土台を破壊することになりかねない。否、破壊している。
 日本の長期停滞は前述している土台がしっかりしていないために起きている。国民生活の安定は経済の安定化に寄与するのだから、プライマリーバランス黒字化目標やインフレ目標は土台から目線を逸らしてしまいかねない。なぜならば、経済の自動調整機能を働かせるためには、税制という財政政策があってのものだからだ。減税は分配政策となり財政政策。景気が悪ければ税収を減らし、景気が良くなれば税収を増やす。ここにはインフレ目標プライマリーバランスも入る余地がない。前述したが、これらは結果でしかない。それを目標とするのは本末転倒なのだ。財政政策でも税制は分配の面で重要になることは覚えておきたい。


土台作りと継承は重要

 先ほども述べたが、衣食住と安定が社会の土台だとすれば、公共部門も必然的に重要になってくる。例え ば、道路等のような公共物がないと移動が困難になることは想像に難くないだろう。維持管理も必要になってくるため、それに従事する企業や従業員はスキルを保持し、将来世代に受け渡す必要が出て来る。これを政府が公共投資をすることで永続化が可能になり、故に重要なのだ。
 政府支出で無駄になることは何かと言えば、労働者からピンハネする事業に発注すること。他には企業の寡占化に与するような恣意的な支出や税制もそうだ。
 本来であれば、公共事業では中小零細企業が育つような仕事の発注の仕方も必要である。予算の削減ありき、忖度先には支出ということをやっていれば、衰退は自明である。公共事業の必要性を無視すると、平気で無駄の削減やら公務員批判等によって予算がつけられなくなり、我々の土台が破壊されていく。継承もままならなくなり、地方は衰退する他なくなる。消費増税も追い打ちをかけ、企業倒産や失業、低賃金労働に甘んじさせられたりと、日本経済にとっては踏んだり蹴ったりになろう。いつまでこのような馬鹿げたことを続けるのか。現実は人間の営みだ。数値目標ではない。議論せよ。
 カレル・ヴァン・ウォルフレン曰く、

 

 日本人の多くが「政治と自分の幸せは無関係」と思い込んで、苦しい生活に耐えている。

 

 


ツェリ子様
実態はこう・・・