「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第456号 「欲望のビジネス屋」

欲望のビジネス屋

欲望のビジネス屋

欲望のビジネス屋

金の亡者に化ける時とは

 そもそも、消費者がいないとビジネスは成り立たず、その消費者の生活が安定的である方がビジネスはしやすい。生活の安定は、社会基盤という公的サービスが充実して成り立つ。この社会基盤を「規制緩和」や「自由化」等のような名目で市場化すると問題が出る。我が国はこれをやってしまった。現在もやめようとしない。
 例えば、順番に列を並ぶことが規制だとすれば、これをなくすることが規制緩和。こうなるとどうなるかは想像に難くないだろう。モラルを重んじる人であれば、規制緩和しようと順番に列を並んで待つ。一方、欲求の強い者は横入りするだとか、先頭にいる人を強引にどかすことも、金に物を言わせることもしてくるだろう。社会基盤が守られるというのは、このような欲求の強い者にルールを厳守させる意味でも有効なのだ。自由化も一定程度のモラルがないと難しい課題である。このことから、規制緩和は欲求の強い者や金持ちが一人勝ちすることは目に見えているではないか。
 金の亡者は欲求を満たそうと他者を害してまで拡大したがるため、政治で規制をかけておくことが望ましい。構造改革だ!規制緩和だ!自由化だ!等という輩を警戒するのは、このようなことからである。次は正しい規制緩和を見てみよう。

 

良い規制緩和

 順番に列に並ぶことは前述したが、ここに特別な要件が加わった場合はどうだろうか。障害を持つ人には並ばなくても予約制にしてやる等のように、このような規制緩和であれば受け入れられるのではないだろうか。これは譲り合いの精神がルールに反映させたと言えるだろう。 このように、規制緩和はなんでもやっても良いというわけではなく、社会基盤が破壊されない大前提であるならばやれば良いのだ。しかし、自分の欲求を満たすためだけに、他者に迷惑をかけてまで規制緩和することをやってはダメだ。
 我が国の構造改革はダメな規制緩和であり、富む者が富む典型的な金の亡者仕様。そのため、水道民営化だとか郵政民営化だとか、太陽光パネルのごり押しだとかを許してしまう。
 水は生きる上で非常に重要なもの。ここを規制緩和によってビジネス化(民営化)してしまう発想自体が倒錯している。欧州で水道民営化をやってしまったため、料金が高くなった事例がある。当然のことながら民営化をやめている国々も出ているが、永続性が求められる社会基盤の民営化はやってはいけないと反面教師にしなければならない。だが、宮城県は水道民営化に踏み切ってしまった。誰もが品質と水道料金が安価になることを期待しているだろう。だが、欧州の事例を見れば高騰することは免れない。その際には必ず知事に責任を取らせ、即刻、公営化せよ。
 公を民営化で金儲けする発想自体が教養のなさを示すものであり、それはストーレートに国家観のなさである。今さえ良ければ、自分さえ良ければそれで満足という金の亡者がいるからこそ、規制が必要なのだ。
 国民生活は競争でも効率化でもない。安定的でなければならない。これが社会基盤となり、市場はここに介入すべきではないのだ。規制緩和はここにメスを入れるものであり、金の亡者が入ってきやすくなる。国民もここを見定めておく必要があり、政治家が下手なことを言い出したら落選させることが肝要だ。

 

 

ツェリ子様
水道民営化反対

 

 

#大阪市白線紀行