経済同好会新聞 第486号 「自然に税収を増やせ」
自然に税収を増やせ
強制的徴税は国家も国民もダメにする
人々の営みにおいて奴隷の如く扱われることや、あるいはそのような状況では人々の精神はやられてしまい、健康に害を及ぼす。国民負担率は増える一方であるが、そうであっても税収が増えてきたのは強制的に徴税したからに他ならない。税収を増やすことが目的であるならば、多くの国民を富ませる方が良い。経済成長で国民が富めば、自然に税収が増えるため、負担感は少なくなる。遊び余裕もでき、出生数の増加にも貢献するだろう。
阿呆のように増税増税とやってさえいれば、福祉も充実すると思ったら大間違いだ。これでは余計に財布のひもは固くなる。貯蓄を吐き出させるために増税するのであろうが、誠に暴君的発想である。
税や社会保険料等の支払いが多くなれば、国民はそのために何かを削らなければならず、支払いのために生活することになる。低所得層は困窮するしかなく、中間層も低所得層に片足を突っ込んでる人が増えていく。これは非常に危険であり、政治家がこれを察知しているのかしていないのか、強制的徴税から変化がない。日本経済の停滞を数十年単位で許す国だ、自然税収で税収を増やすことをしない政治家は全員、紛い物と思って接した方が良い。これは論理的な話なのだ。これも幾度か述べているが、イソップ寓話「北風と太陽」に例えるなら、強制的徴税で税収を増やす政策は北風。この逆で国民の所得を増やし自然に税収を増やす政策は太陽。という具合。
考え方が暴君
北風と太陽の話では、北風の発想になっている暴君が原因で、苦しむ人達が出てしまうのは当然だ。景気の変動、特に経済が悪化した際には減税が基本であるが、そうはなっていない。むしろ、安定財源という言説で消費税の増税を正当化する始末である。三度、バークのこれを読んでもらいたい。曰く、
課税というのは、容易な仕事である。どんな立案者でもあらたな負担を企画できるし、どんな不器用者でも古いものに付け足すことが可能だ。
景気の変動で税収も変動しなければおかしいのだ。経済が悪化した際の税収は減っていないと異常なのであり、それは負担を強いられていることの証左だ。だからこそ、景気の自動調整機能が働く税制にしておく必要があり、消費税やこれと等しくする一律に徴税する税制ではだめなのだ。つまり、応能負担の原則に反する消費税や、住民税均等割りは害悪である。
景気悪化でも安定的に徴税できる税は消費税だとする者がいれば、完全に頭のいかれた暴君の発想であり、怒ってやらねば社会に害をもたらすだろう。否、既にそのツケを我々は支払わされている。
景気が調整される税制度は国民は積極的に守るべきであり、社会の安定に寄与するものだ。それ故に、消費税の廃止は大前提に置くべきである。応能負担の原則に反する消費税等に妥協することなく批判する必要があるだろう。さもなくば、例え減税したとしても後に増税する機会を与えることは必然だ。金の亡者は人の渇望から生まれ、なくすることは困難だ。法的に応能負担の原則に反する税制は、違法とせねばならない。加えて、国民負担に関わる全てを見直さねば、日本経済は衰退する一途であることは疑う余地はない。