「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第324号 「不可思議な財政論②」

不可思議な財政論②

不可思議な財政論②

不可思議な財政論②

経済の本体は財政にあらず

 学力社会と言われて久しいが、この学力を生かせない環境を作ってきたのはこの数十年の政治。財政を気にするあまり、人間社会の営みである実体経済を蔑にしてきたツケである。国家予算を税収内で賄おうとする行為だ。何度も述べてきたように我が国は管理通貨制度、税収と支出を均衡させる必要はない。重視すべきは実体のある経済であって、財政の均衡ではないのだ。税収をかき集めるための手段として、弱者からも課税することを是としてきた我が国は非常に冷酷である。
 実体のある経済に重きを置けば、財政は必然的に累積赤字を出すことになるだろう。時には好景気によって税収が政府支出より上回ることもあり、本来はこのような状態を維持しておくことに腐心するのが、財政政策に関わる者達の腕の見せ所ではないのか。結論ありきで財源を税収としている以上、脳の使われ方はネガティブなものにしかならない。つまり、貧困層や災害による被災者からも課税する発想になってしまうのも、やむを得ない事情だと自己説得がはじまるのである。これは非常に恐ろしいことだ。メディアが垂れ流す「放漫財政」という言葉も、政府の支出に歯止めをかけることに一役も二役も買っているのだから、相当に罪深い。彼らのジャーナリズムは経済方面には発揮されないようだ。

 

じり貧な思考

 財政よりも実体経済に重きを置くようになれば、非正規労働者を正規社員にすること、そして更には失業のない状態にしておくことが肝要になる。同時に物価の安定も必要だ。この数十年の財政の考え方では、財政を均衡することが目的化しているため、退嬰的にならざるを得なかったろう。実体経済が比較的バランスが取れていた時代、その恩恵を受けた世代の政治家や経団連代表がこぞって、財政規律が必要だと主張しており、我が国を衰退に導いてきたのである。政策に影響を与えてきた政策工房に然りだ。
 我が国の不可思議さは、数十年も放漫財政が!国の借金が!と言いながら財政政策をおろそかにしている間、貧困・格差拡大を許してしまうところ。現在進行形の話だ。このように財政規律を是とした結果、我が国は衰退してしまった。先進国とは名ばかり、もはや「昔取った杵柄」を自慢することで、体裁を取り繕う三流国家に成り下がってしまったのである。
 管理通貨制度である国 々は財政のバランスではなく、経済のバランスを取ることに力を入れることで国民全体、ひいては国家の安定に寄与する。
 これまでのように、政府が支出した分は税金で取り戻すような発想をしていては、経済のバランスは有り得ない。百歩譲 って、財政のバランスを考慮したとしよう。これも有り得ないのである。なぜか。この数十年で我が国自らが証明しているではないか。あっちを削り、こっちには出す、こんなことを繰り返してきたため、インフラの劣化を招き、地方も衰退している。教育・科学にしろ同様だ。
 我が国の顔が知れた政治家のほとんどが、消費税増税で仕事をしている気になっているが、実情は真逆。国民も企業も疲弊したのである。決して財政が火の車だからではない。繰り返し述べているが、管理通貨制度において、お金の発行者である日本政府が財政で問題になることはない。したがって、財政が赤字か黒字かは重要ではなく、実体経済が重要なのだ。(了)

 

 

ツェリ子様
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