「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第510号 「経済の停滞は政治問題」

経済の停滞は政治問題

経済の停滞は政治問題

経済の停滞は政治問題

自分さえ良ければそれで良い精神

 実質賃金が上がらない日本経済だが、三十年あまり停滞している。ワーキングプア問題は解決なされないまま、ずるずると現在に至る。こども食堂は増加し、庶民が支援している現状だ。政府は何をしている。
 アベノミクスは成功したとする言説もあり、さざ波発言で炎上した高橋洋一氏は雇用の確保を達成させたと擁護しているがそれは詭弁だ。なぜならば、ワーキングプア問題は解消されていない現実があるからだ。雇用が増えた先が低賃金労働では、生活の苦しさが解決されたわけではない。アンドレ・ジッド曰く、

 

 貧困は、人間から奴隷を作り出す。食べるために彼は、何の喜びも感じられない仕事を受け入れるのである。

 

 非常に頭を悩まされるのは、仕事の選り好みさえしなければ仕事はあるという言説。確かにそうだ。しかし、その仕事にありつけた先が低賃金という問題にはなぜか向き合っていない。これを指摘すれば、努力不足だとして切り捨てる。問題の根本がどこにあるのか言わないのだ。この根本を知る事にこそ努力が必要であって、これを棚上げする者が他者に努力不足とはこらまた。
 更に、以前も指摘しているが最低賃金問題(当新聞第417号)。最低賃金を微増させるよりは、年収が高くなっていく方が良いのである。かつての日本はそうだったのだ。これを達成させていたのは自民党であり、これを破壊したのも自民党。そうして経済は停滞するようになった。未だに。

 

つづく冬の時代

 雇用確保の建前で低賃金労働(ワーキングプア)が前提になると、その中で一部の者が中間層になったとしても、他の誰かが新たにワーキングプアになることは避けねばならない。これでは椅子取りゲームだ。まず考えてほしいのは、日本経済は三十年あまり停滞していること。中間層も没落傾向にある。つまり、個人レベルの問題ではなく社会問題。したがって政治の問題なのだ。
 国家として考えるなら、国民生活の安定と安全は大前提になる。この安定と安全は所得のみならず、生活インフラや防災が安定的かつ永続的であることが求められる。環境に配慮することで、生物の多様性も確保することもしていかねばならない。そうなれば必然と公の仕事も管理も増える科学や研究も重要になることは論をまたないだろう。正規雇用として人材を確保し、ノウハウも教えていく必要があり、阿呆のように人材派遣等とやっていると育つものも育たない。雇用の流動化にしても、育てる観点がなければ技術の継承は難しくなる。当たり前の話だ。
 政治がおかしいと労働者は冬の時代から抜け出せない。これを日銀のせいにしても意味がない。ケインズ曰く、

 

 紐は押せない

 

 日銀は税制を変えられないし、構造改革にも関われない。誰が税制と構造を改悪して経済を停滞させたかは、当たり前のことだが時の政権しかいない。加えて、政商共に中抜きさせられるのは時の政権以外にない。これは厳然たる事実だ。その一方で、国民の悲鳴を聞かず、増税やら移民やら外国支援やらと自国民を蔑にする。我が国の政府は家族にDVをやって外面だけは善人のそれだ。

 



 

 

 

経済同好会新聞 第509号 「消費税をやめない理由」

消費税をやめない理由

消費税をやめない理由

消費税をやめない理由

現世代も将来世代も毀損する愚

 インフレが続く我が国。物価上昇が止まらない中、具体的な政策を示さない政府はこのように言う。

 

 「増税だ」

 

 消費税の増税消費者物価指数やインフレ率に乗るため、「インフレ=経済成長」と思っている人や一般人は政府の、

 

 「経済は緩やかに回復している」

 

 という毎度お馴染みの台詞に騙されてしまうだろう。実際の経済は毀損されているため、統計データのインフレ率だけを見ていたら事実を見誤る。そのため、当新聞は途中からインフレ率を指標にしてはいけないと数度に渡ってアナウンスしてきた次第。これまでニュース番組を見て「経済は緩やかに回復している」ことに毎回頭をかしげていた人は、このカラクリを知っておくと良いだろう。経済は回復等していなかったという感覚は正しいのだ。この事実を野党や多くの国民が突きつければ、このように言い分けするだろう。

 

 「一部のみ回復した事実はある」

 

 と。統計データを利用して誤魔化し、経済を数十年に渡って停滞とダメージを与えてきた現政権と時の政権は、紛れもなく現世代と将来世代を毀損させた。税制を含め改革と称し富む者だけが富む構造に変えた政府は万死に値する。

 

消費税を廃止しない理由とは

 インボイス制度反対運動が巷を賑わせている。当新聞でも以前取り上げたが、根本原因は消費税にあり、一貫して消費税廃止をうったえてきた。さて、なぜ消費税を廃止しないのか。次の通り。

 

 ・高所得層への減税
 ・所得移転

 

 所得税最高税率の引き下げは、高所得層への減税であり優遇だ。そうして消費税を増税することで低所得層と中間層に税負担を押し付けることで所得移転を達成している。イメージとしては、下から上へ吸い上げている構図だ。したがって、大企業や富裕層優遇政策で上から下に富がしたたり落ちるトリクルダウン理論は嘘っぱちである。むしろ、中間層は没落してきた。加えて、社会保障費の財源確保のために消費税を増税してきたのではないことを理解できたのではないか。ウォーレン・モズラー曰く、

 

 今は「子供たちに政府債務を残している」などという命取りに無邪気な嘘が政策を動かし、最適な生産や雇用ができないようにさせられている

 

 更に曰く、

 

 失われた産出や人的資本の棄損は、私たちにも子供たちにも現実の代償となっていて、現役世代と将来世代の両方を痛めつける。私たちが生産できるはずのものを制限し、高失業(犯罪や家族問題や医療問題を伴う)を維持するとそうなることになる。私たちが完全雇用と産出を維持する方法を知ってさえいれば現実として投資できるものを、子供たち世代は奪われていることになるのだ。

 

 無邪気に財源確保のために増税をすると、そのツケは全て現世代と将来世代に回る。国家は特定の者のみを肥えさせるために存在するのではない。

 

 



経済同好会新聞 第508号 「仏教から見る人の癖」

仏教から見る人の癖

仏教から見る人の癖

仏教から見る人の癖

驕りたかぶる者の見方

 仏教の言葉「百八つの煩悩」は有名だが、「七慢(しちまん)」という言葉はご存知だろうか。端的には七つの自惚れであるが次の通り。

 慢(まん)自分より劣っている人には優越感を抱き、同等の人には、自分と等しいと心を高ぶらせる。
 過慢(かまん)自分と同等の人に対して自分が優れているとし、自分以上の人には自分と同等と侮る。
 慢過慢(まんかまん)優れている人を見て、自分はさらに優れていると自惚れる。
 我慢(がまん)我に執着し、我をよりどころとする心から、自分を偉いと思って驕り、他を侮ること。
 増上慢(ぞうじょうまん)悟っていないのに悟ったと思い、得ていないのに得たと思い、驕りたかぶる。
 卑下慢(ひげまん)非常に優れている人を見て、自分は少し劣っていると思うこと。
 邪慢(じゃまん)間違った行いを正しいことをしたと思い込み、徳が無いのに徳が有ると思い込むこと。
 ※現在用いられる「我慢」とは意味が異なるところに注意

 

 この七つの自惚れはその人の行動や言動に出る。自省と改善がなされない人は、この七つの自惚れに死ぬまで気付かないものだ。気付いても改められずプライドが邪魔をして人が離れて行く。夏目漱石の著書『吾輩は猫である』の文中にはこうある。

 

 元来人間というものは、自己の力量に慢じて皆んな増長している。少し人間よりも強いものが出て来て窘めてやらなくてはこの先どこまで増長するか分らない。

 

 リーダーや権力を持つ者がこうなれば、経験ある者であればどうなるか分かるだろう。これが国や地方の長になれば、多くの人生を狂わせてしまう。慢心は増長を生む。七慢が教えることに自覚的であれば、慢心することもない。さざ波発言の者が「あれオレがやったんだよね」という自慢(あるいは作り話)する者には、古代ギリシア時代の哲学者エピクテトスが既にこう教えている。

 

 自己のものにあらざる長所を自慢するなかれ。

 

自慢高慢馬鹿のうち

 こちらの見出しは日本のことわざだ。意味は「自慢したり偉そうに振る舞ったりする者は、馬鹿と同類である」。自らを大きく見せようとする者は七慢のいづれかに陥っている。複数該当することも考えられ、常日頃から自らを省みる癖はつけておくことが吉。しかし、気を付けていても盲目的になるのも人間だ。これを回避するためには、自省と改善を習慣付けることになる。習慣付けるとは身体でいえば筋力のようなもので、筋力を維持してものにしていくには面倒がらず習慣にすることが肝要だ。
 七慢のような人間が政治家になったり、影響力を持つインフルエンサー等になると、我が国のように「国民を大事にしない国」が出来上がる。日本のおかしさは明治維新以降と指摘する人達がおり、ここを無視して金融やら投資(投機)やら改革やらとやっても、利己的な振る舞いをする者が権力やリーダーになるため、没落することは目に見えている。
 経済といえど、政治といえど、所詮は人が考えてやることだ。その人が愚かでは愚かな現実が反映されるのみ。根本原因は人にある。

 

 



経済同好会新聞 第507号 「むつかしい話」

むつかしい話

むつかしい話

むつかしい話

人の弱さにつけ込む者は弱き者

 中田あっちゃんの「提言」が巷で炎上しているというのか、盛り上がっているというのか。第三者があーだ、こーだと邪推も含めて色々な話が出ている。内容自体は横に置くが、問題と思われるものに「権力への忖度」がある。
 当新聞では「寡占化」について述べているが、それは大きくなった企業が独占状態になり価格を決定してしまう恐ろしさにある。これは権力を握られていることに等しく、それを読み取った者は忖度したり、虎の威を借るようになって更に寡占化に寄与する。
 忖度というものは自分の弱さを権力ある者に依存することになるが、これが常態化するとどうなるか。生活がかかっているため、権力に問題があっても擁護するようになる。また、問題を指摘する者を排除しようとするだろう。どこかでこれを彷彿されることはないだろうか?そう、自民党政治だ。
 官僚も生活がかかっているため、政治家から指示されればそのように働くだろう。内心とは裏腹に。このような忖度は不健全であるが、一方では所得を得られて生活が助かる面があることは否めない。筆者が強く訴えたいのは、この心理を利用してはいまいかというところ。これは政治家のみならず、芸能界だったり集団の営みであればどこにでも存在する。生活を人質にしていう事を聞かせるような状況を作ることや、生活のために忖度するような状況になっていることを憂うべきだ。

 

人質論法の極み

 生活を人質にしたり、弱みを人質にすることは悪質であるが、「国の借金」は将来世代を人質にするものではないのか。これと同様のものに「財政破綻」がある。事実、増税を止められないのは、国民は不安と恐怖から進んで増税を受けいれているからである。あるいは、誰か偉い人の言説を鵜呑みにしているか。
 国の借金がー!と言う割に、特定企業の中抜きには寛容な政府。一部では批判の声はあるが、大手メディアは「ポーズ」では言うのみで追及することはない。これと同様に、将来世代や社会福祉のために増税すると言いながら、特定企業の中抜きには支出する。なぜ追及されないのだろうか。国の借金という言葉で将来世代を人質に取りながら、一方では特定企業には支出するこの矛盾を。
 現世代が貧困化すると将来世代は貧困を受け継ぐのは道理であり、少子化すれば国が対策しなければ少子化は止まらないことは理の自明である。それを将来世代のためだと言いながら、国民の負担を増やすばかりでは、余計に貧困化も少子化も止まらない。時の政権はそうやってきたではないか。メディアは毎年、国の借金をニュースで垂れ流し、国民は増税を受けいれざるを得ない状況を作っている。人質論法に加担しているのだ。以前も述べているが、経済に関してはジャーナリズムの矜持の欠片もない。ここまで日本の凋落を知りながら、追求しないのはなぜなのか。上からのお達しで止められているからではないのか。エリック・ホッファー曰く、

 

 権力は腐敗すると言われています。しかし、弱さも腐敗することを認識することはおそらく同様に重要です。

 

 服従と忖度は腐敗の元なのだ。どちらも精神的な弱さから来ている。

 

 

経済同好会新聞 第506号 「情報だだ漏れ天国か?」

情報だだ漏れ天国か?

情報だだ漏れ天国か?

情報だだ漏れ天国か?

危機管理のなさは天下一品

 やぁ、みんな!マイナンバーカードのトラブルが頻発する恥ずかしい政府を持って、誰が自民党公明党に投票してるんだよっ!って憤っているかい?おっと、これまで数々の問題を起こしていることも加味した上での話だよ!
 だいたいさ、マイナンバーカードに健康保険証を統合するってことだけど、年金受給者の預金口座に紐付けすることも含まれてるんだ。紐付けされないように一定期間内に「不同意」って回答すれば良いけど、回答しなかったら同意と見做すんだってさ!!これってつまり、勝手に登録されるってことだよ!
 これまでこの政府って特定企業に発注して、その企業が下請けに出して、そしてその下請けが更に下請けに出すってやってたの覚えてないかい?いわゆる委託業務ってやつさ。マイナンバーカードでこれやったらこの時点でプライバシーの侵害じゃないか。こういうのって立法の関与が大事じゃないのかね!行政に人材いないから管理できないのか、またぞろ「無駄の削減」で経費を浮かすためなのか。元より委託ありきだったのかどっちなんだい?どっちだとしてもヤバすぎっだよっ!だから前にも言ったのさ。

 

 前提が破綻していれば結論も破綻するってね!

 

マイナンバーカード廃止

 さて、プライバシーの侵害と費用の面で問題視されてイギリスでは国民IDカードの導入は廃案にされたんだ。これって2010年のことだよ!いいかい?現在は2023年だよ?なんで他国を参考にしないのか不思議だと思わないかい。
 アメリカではなりすましが横行して、クレジットカードを作られたりローンを組まれたり・・・。被害は1270万人もいたとか。これ2014年時点の話だからね。調べてみて!わんさか出て来るよ!
 ドイツもプライバシーの面で個人の識別番号は検討されたけど成立してない。その代わりというわけではないけど、税務識別番号とか医療等々、各種の識別番号は導入されて行政が管理してる。日本のマイナンバーカードとは違うんだ。
 おもしろい話、カナダにも個人番号はあるけれど、身分証明書として使用しないように呼びかけられてる ってところね。なんでかって?悪用されるから!
 そもそも!!不祥事がいくつ出ても責任を取らない政府が常態化してしまうと、腐敗はますます止まらなくなるよ!だから言ったじゃないか。腐敗すると「問題が起きても問題を問題じゃなくしようと矮小化や詭弁に走るようになる」ってね!
 問題が起きれば責任を取らせた上で、原状回復させることを念頭に置かないと、泣き寝入りする人が絶えなくなるよ!
 デジタル庁だなんだって言うじゃない?それで問題起きるのってアナログに問題あるからだよ!人間ってアナログの存在だし、その人間がデジタルを作ってるよね。元がしっかりしてなかったら問題起こるのは必然よ。当たり前じゃないか。政治家がこれ分からないって致命傷だし、資質なんてないよね!
 自民党は誰に圧力をかけられているのか強行採決やってくるし、マイナ法案に反対していた立憲民主党なんて採決の日程に合意していたっていうじゃないか。それでめでたく強行採決と。これが茶番でないとしたら何なのだろうね?国民は完全に舐められてるよ?

 



 

 

経済同好会新聞 第505号 「冗談ではないっ」

冗談ではないっ

冗談ではないっ

冗談ではないっ

そんな決定権がおまえにあるのか

 少し考えれば分かるであろう消費税の負担が弱者には重いところ。応能負担の原則に反してまで消費増税してきた政治家や政党に社会を見る素質はあったのか。統一教会問題は未だ終わらず、関わった政治家は国民が忘れることを待っているのではないか。遡れば戦後間もなくからはじまる統一教会問題。自浄作用が働かない政党は終わらせた方がいい。壺だけに、こう言うだろう。

 

 おお…ウラガン、あっちの方の壺はキシリア様に合わせてはならん…あれは、ダメだ…!!

 

 ロシアとウクライナの戦争はメディアで報じられ、当時は衝撃を受けた人達もいたが、どこか遠い国のことだとして現実味がない人達もいるだろう。

 

 悲しいけど、これって戦争なのよね

 

 戦争の背景には何があるか知る必要があり、表層だけ見ていては善悪では理解できないもの。このような背景を知ることは分析する以上は必要不可欠だ。さもなければ、危険は常につきまとうことになる。加えて、我が国は戦後どのような立場だったかを明白にしなければはじまらないことは肝に銘じるべきだ。なぜか。

 

 貴公はそのアメリカの尻尾だな

 

 というわけである。あるいは現地妻(佐藤健志著書「平和主義は貧困への道 または対米従属の爽快な末路」)だ。

 

フラッシュバックに奴の影

 積み上げて来た知見を破壊してしまうと、また一から積み上げる必要が出て来る。古くから積み上げてきたものは馬鹿にならず、それを簡単に「古いもの」としてリセットすることは危険だ。このような考えは基礎を蔑にし、知見を破壊しかねない。改革だ何だと言い出す政商共は害悪そのものである。我が国のツケは中途半端な知識、教養や洞察力を持たない者を暗躍させることになった。これは理の自明なのだ。

 

 お前だ!!いつもいつも脇から見ているだけで、人を弄んで!!

 

 建前では素晴らしいことを言う者が、本音は自己利益を最大化するために政策をやらせる。性善説ではとても理解できない、サイコパスのようにやってのけられる者がいることを理解しなければ世界は理解できない。この戦争とて、我が国の経済政策とて同様だ。力ある者の欲望というものは、弱者を生み出す元凶にもなっているのだ。

 

 人間の可能性をちっぽけな自己満足のために潰されてたまるか!!

 

 正義ぶってる奴が実は悪党というありふれた設定を見かけるが、実際にはそれを上回るのが現実に起こる。「事実は小説よりも奇なり」とはこのことだ。さもなくば、日本経済が三十年も停滞しないのである。
 同盟国同士の国民の間では上手くいっているのかもしれないが、政治は全く別物だ。心得よう。

 

 


 

 

経済同好会新聞 第504号 「薄情な国家と人」

薄情な国家と人

薄情な国家と人

薄情な国家と人

貧困の無関心は「明日は我が身」

 知識は応用できるようになってナンボ、頭だけの理解というのでは実践にならない。賢ぶった馬鹿者は口だけ達者で、行動よりも口が先に動く。言葉を操り、自己を大きく見せるのだ。このような者に騙される者も騙される者だが、我が国の知的水準の低下は政治家レベルに及んでいるのではないか。よくよく考えれば当然だ。なぜならば、政治家は元々国民なのだから。国民の水準が低くなれば、政治家のレベルも必然と低くなるのは道理である。
 ワーキングプアのような貧困が広まるのも、国家の根底にある土台を見る人が少ないからだ。土台が脆くなれば危険だが、我が国はその土台の上で政治を行う。特定の学者までもその土俵の上に立って議論にならない議論をやり出し、結果、いつも結論は同じなのだ。これを「やっているフリをする」と言う。その裏で売国法案は着々と進んでいく。このパターン化した政治を多くが見抜く必要があるだろう。
 嘆かわしいのは、知識をインプットした後にアウトプットする。そのインプットの仕方に問題があったのか、あるいは前述したような結論ありきなためアウトプットはいつも同じになる者が個人レベルでも存在する。このような結論ありき、思考停止では害悪をもたらし続ける。マハトマ・ガンジー曰く、

 

 明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい。

 

保身者は不道徳者

 保身に走る者は道徳から遠ざかり、口先だけで善人ぶる。なぜならば、言行不一致であることを明るみにされることを恐れるからだ。本当の意味での臆病者である。ちょっとつつけばボロが出るため、詭弁を弄したり誰かのせいにして逃避する。このように過ちを認められないのは不安や恐怖があるからに他ならず、政治家や多くに影響を与える者がこれではおしまいだ。
 政治が貧困を出さない仕組みにしないのも、「貧困ができる政策」をやっているからに他ならない。この者達は学ばないか忖度しているか、その両方かのいづれかである。
 驚くべきことは、三十年近く経済は停滞し、こども食堂が増えていることに疑問を持たない政治家。美徳として語られるのみで、当事者の貧困問題を解決しようとしない。昨日今日の話ではないのだ。
 間違った経済学の教科書を学び修士を取ったナントカ弁護士も、経済学の歴史から今日至るまでの経緯を知らず、ツイッター上でそれを指摘すればブロックする等と、ご都合主義の保身が見て取れる。ブロックの数が多い河野大臣であるが、もはや数の多さではないだろう。きちんと向き合うかどうかが本質的な話になるのだから。ガンジー曰く、

 

 人間の英知を信用しすぎるのは賢明ではない。強者も弱くなるかもしれないし、賢者も間違うかもしれないと心に留めておくことは健康的である。

 

 保身者の言動や行動は見る人が見れば分かるものだ。本人は見て見ぬふりをするか、精神のバランスを保つためにブロックするだとか罵倒にも似た批判に終始する。「らしくない」微妙さ加減を見抜く人は見抜くのもまた人の能力である。本能的なものもあれば、洞察に慣れた者は瞬時に把握するだろう。人を馬鹿にして見下していれば、それは自分に返ってくる。その醜態を晒すことで。