経済同好会新聞 第35号 「首相記者会見 また期待感のみ」
ワンパターンな「やるフリ」の演出
安倍首相は14日の記者会見で「みなさんの活気あふれる笑顔を取り戻すため、一気呵成にこれまでにない発想で、思い切った措置を講じて参ります」と力強く宣言した。が、具体的な政策はこれから練り上げるという、より国民の不安を増長させる抽象的なもので、全体の内容も前回の焼きに直しといった具合だ。
一気呵成(いっきかせい)とは。ひと息に文章を完成すること。また、物事を中断せずに、ひと息に仕上げること。「呵」は息を吹きかけること。「呵成」は息を吹きかけるだけで完成する、また、凍った筆に息を吹きかけ一気に書き上げる意ともいう。
これまでの政権は言行不一致さを覆い隠すため、その都度、言葉巧みに抽象的な表現を駆使してきたつもりだ
ったろう。やる気のあるキーワードを入れ込み、行動はしないがとにかく言う。拡散力のある誰かに「安倍さんは正しい。野党や中韓が悪い」と言わせ、政権の優位性を担保しようと試みる。
当の安倍首相は下の図が示すような器だ。アメリカ、財務省や経団連等に忖度し、国民には「やるフリ」でここまで押し通してきた。首相は保守でも何でもなく、保守のフリをしているに過ぎない。
このツケは国民国家の毀損を加速させ今に至る。現実はどうなっているか、一目瞭然ではないか。