経済 嘘のような本当の話
また始まった 御用学者の経済お馬鹿祭り
日本のような自国通貨を発行できる政府は、財政赤字を拡大しようと破綻することはない。当新聞でも何度か掲載してきたが、財政破綻論者は反論できないと見るや、次は「インフレが止まらなくなる~」と言い訳探しに必死だ。
財政破綻やハイパーインフレ論者に共通することは、毎度お馴染みの「緊縮財政」が根っ子にある。
お馬鹿の言い訳の一つが、「一度インフレになると止まらなくなって、ハイパーインフレになる~」というもの。この理屈では、世界中や特に中国はとっくにハイパーインフレになっていないとおかしい。
お馬鹿の言い訳2つめは、「国債を刷ると金利が上昇し円の価値が下がって、ハイパーインフレになる~」。これはグラフが示す通り、金利は上昇するどころか下降していき、現在では1%にも満たない0%付近に固定されたかのように動いていない。
お馬鹿の言い訳3つめは、「クニのシャッキ~ンでハタンする~」。毎度お馴染みの国の借金で破綻するは強烈にお馬鹿だが、実はこの歴史は古く1995年に武村正義大蔵省(現財務省)大臣が国会で宣言したものだ。あれから25年も経っているが財政破綻しておらず、それどころかこの「国の借金」のデマが国民に浸透し、財務省が金出さない病を助長させてしまった。
稚拙なデマ拡声器
彼らの特徴は小針棒大で、一部だけを以ってあたかも全体がそうであるかのように一般化するところだ。
例えばこうだ。ある日本人がアメリカで悪いことをした。アメリカ人はこの日本人だけを見て、「日本人は悪い民族だ!」とするようなものだ。これは「悪い部分」と「日本人」だけをクローズアップし「民族」に結び付け、あたかも日本人全体が悪だと見做す短絡さが、財政破綻・ハイパーインフレ論者に多い。実際に長年の日本は緊縮財政の方便でずっとこうやって、国民は欺かれ疲弊してきた。嘘のような本当の話だ。
メディアが「国民一人あたり〇〇〇百万円」もデマで悪質な印象操作の類だ。テレビでは池上彰氏がまことしやかに国の借金というデマを垂れ流しているが、国の借金とは正しくは「政府の負債」であり、この事実を御用学者も池上氏もひたすら隠す。国民の善意を利用し、彼らは再び増税を言い出すだろう。いつものパターンだ。
バッカス・高橋聡