衰退 財政健全化の犠牲者
国民を助けなくなった日本政府
大昔から脈々と治水工事を実施し、安全を確保してきた日本。今の日本の安全は先人が敷いた土台の上にあるが、昭和の日本は災害が起きても復興が早かった。それだけ建設土木業に従事する企業が多かった証であり、その技術は世界が認めるものだった。後進国から日本に対してインフラ事業を依頼することも普通のようにあったが、緊縮財政であっち削りこっちに支出するという選択と集中をするようになってから、特に土木業者の倒産が顕著に増えた。
これが原因で災害復興が遅れ、かつ政府は緊縮財政でお金をあまり出さないために、復興とは名ばかりで遅々として進まないということが起きている。東北大震災の爪痕は未だ大きいままだ。千葉県の台風被害も復興は未完のまま、東京はダムのお陰でギリギリ洪水被害を免れたが、今の日本は教訓から学ばず「避難」に微々たる予算をつける始末だ。災害が起きると分かっていながら、治水工事やハードインフラ事業にお金を出さないのだ。
これらは全て緊縮財政によるもので、グラフからも予算と補正を合わせても削減されていることが分かる。その反対側で企業は倒産し、従事者は職を失う。技術やノウハウまで失っているのだ。公共工事を怠ってせいで、助かったはずの人命を失わせてきた。言うなれば財政健全化の犠牲者なのだ。
有事に際しても医療従事者に手厚い補償もせず、休業要請はするが補償はしない。税金はしっかり取る。
これからも分かる通り、政府は本気で国民を助けようとしていない。なぜ、政治家やエリート達によって国民は苦しまなければならないのか。