経済同好会新聞 第96号 「緊縮財政 昭和時代より貧困に」
緊縮財政 昭和時代より貧困に
慣れてしまう国民の体質に危機感
コロナ不況の前に、経済打撃は消費増税10%の段階でリーマンショック級を超えていたこと、災害で爪痕を残している各地域の未復興・未復旧状態であることを忘れてはいないだろうか。
こども食堂が全国に3700ヶ所も出来るほど貧困化している日本。不況に慣れてしまい、この異常な状況を異常だと認識していないのではないか。
以前ではとても考えられないことだが、災害から予算をつけられず放置されているインフラもあり、経年劣化で危険な建造物やインフラも多くある。
経済ウォッチャーの間でも、中間層が徐々に貧困化傾向にあると分析している通り、現実に中小零細企業の経営者も経済の動向に以前から危惧している声も聞こえて来る。
経営者と取引先の担当者の会話からは、担当者は「霞みを食べて生きています」とのことで、これ以上の値引きは出来ないくらいに状況が厳しいようだ。施工業者の管理者は「人工賃を下げないと仕事が取れない」とこぼしている。そこかしこにこのような声があり、日本経済を支えてきた中小零細企業の疲弊や、それに伴い中間層の所得低下による停滞と貧困化が起きている。
グラフからも分かる通り、給与は1991年のバブル崩壊以降下落率が激しい。
長年の緊縮財政は貧困化政策に他ならず、かえって税収が減ってしまい、増税するという悪循環を生んでいる。