経済同好会新聞 第140号「悪夢の自公明政権」
悪夢の自公明政権
労働者は人間である、奴隷ではない
バブル崩壊で就職をする機会を奪われ、その数年後にリーマンショックで再び機会を奪われた就職氷河期世代。政府のテコ入れがないために、渋々アルバイトで生活費を稼ぐしかない人、誰もやりたがらない職種をやむを得ず選択する人、実はひきこもりと就職氷河期は切っても切れない関係にあることはご存知だろうか。
企業面接へ100回は行って落とされた人もおり、そこまで行かなくとも絶望からひきこもった人は多かった。これは甘えなのか?甘えという人は、同じ境遇を味わってみればいい、「自己責任」とは口が裂けても言えないだろう。
ひきこもりは若い世代が多いと思われがちだが、就職氷河期世代、現在の40代に多い。一旦ひきこもってしまうと社会に出ることは難しく、それは鬱病のような、燃え尽き症候群のような精神状態にずっと陥っているからだ。家のあるホームレスのような状態だと言えば分かりやすいだろうか。
行政はホームレスを支援するが、すぐホームレスに戻ってしまうことから、社会に対する熱が彼らにはなくなっているとも言え、放っておいてくれと言わんばかりに精神が疲れきってしまっている。ひきこもりに然り。親がどれだけ懇願しても、社会に出ることに抵抗してしまう。あの時の就職できない、二度とあのような尊厳がなくなる「拒否」を味わいたくないのだ。親がどれだけ懇願しようと、彼らは外に出るのも億劫なのだ。親は我が子を養うために働かざるを得ず、この苦しみはひきこもり本人も家族も同様であり、決して自己責任や努力不足なんかではない。
よって、ひきこもりやホームレスを出す社会を生み出さないこと自体を政治家は考えねばならない。
尊厳を奪われる社会
ホームレスやひきこもりは尊厳を傷つけられた、社会に絶望した人達に多い。そして、親は高齢になっても働かざるを得ず、アルバイトの掛け持ちをしている高齢者も存在している。非正規雇用者は、その所得の低さから尊厳を傷つけられているに等しく、生活していくためというよりは、「明日生きるために働くしかない」という人も多くいる。
日本のおかしさは、大学に進学するために高い奨学金を払う必要があり、そして無事卒業しても社会に出てから返済しなければならず、非正規雇用者として働くことになれば、親の家に住み「奨学金返済のために生きる」ことになる。正規雇用だとしても、高給取りではない以上は余裕なんかない。こんなことになるなら、高校卒業後に就職する方が有利となるが、大卒以上が企業面接の条件のところには就職出来なくなる。
政治家の役目とは一体なんなのかを強く問いかけたい。こんなことをしていれば、少子化しない方がおかしいだろう。将来に希望のない社会構造になっているではないか。
一方でブラック企業化した会社で働く従業員も相当ストレスになっている。公務員も政府の予算削減から減少し、一人で抱える仕事が多くなり、ブラック化している。
考えなければならない。国民はいつも通りやって来た、そして知恵を出してやることはやっているが、なぜ貧困化し、科学は凋落、国家が衰退しているかを。
答えはずばり、「緊縮財政と構造改革」が弊害になっているからだ。
日本の没落である。