経済同好会新聞 第175号「嘘で国家ごと毀損」
嘘で国家ごと毀損
自論を正当化するために、嘘を平気でつける人達がいる。世の常であるとはいえ、その嘘が多くの国民を巻き添えにするものだとしたらどうだろう。 国家ごと貧困・毀損している言説のあれこれを紹介してみよう。左のグラフと彼らの言説との乖離をご覧いただきたい。
「国の借金で破綻する~」
「国の借金は返済しなければならな~い」
「政府が国債を発行すると財政破綻する~っ!」
「財政赤字が膨らむと、国債金利急騰で破綻する~」
「日銀が国債を買い取ると、ハイパーインフレーションになる~」
「ギリシャやアルゼンチンやレバノンやロシアのように破綻する~っ!」
「何だかんだいって、政府の債務超過は増えているじゃないか! 破綻する~!
「このままでは、日本は国の借金で破綻する~っ!」
「自国通貨建て国債でもデフォルトする~、日本も財政破綻する~」
「日銀当座預金に金利をつけなければならないため、日銀が債務超過で破綻する~っ!!!」
これらの言説は数十年もの間、ことあるごとに繰り返し言われてきた。なぜか元財務省出身者がこのような言動をしているのだ。実際に日本の財政は微動だにしておらず、金利も低いまま推移している。
彼らは自論と現実が乖離していようと、オオカミ少年のごとく言い続けるしかないのだ。許されざるべきことは、彼らの言説を国民が信じたことで、国民が率先して国の借金は返すものだ、無駄なことに使うな!血税が!と言い出すようになってしまった。
国の借金とは政府の負債のことであって、我々国民が背負っているものではない。将来世代へのツケというのも、全くのデタラメなのだ。額面の大きさだけを見せて不安を煽るのが財務省のやり方だ。それに倣う土居丈朗氏のような御用経済学者等も罪深い。
金利の方は好景気になると上昇するものであって、実体経済が良くなっている目安になるのだ。金利が上がらないのは(上げられない)、不景気だからだ。
そして、日本は外国からお金を借りていないため、ギリシャ等のように破綻しない。比較対象を間違えた上での言説は、結論も間違えるのだ。嘘にご用心。