「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第225号 「日本経済 ひしめく矛盾」

日本経済 ひしめく矛盾

日本経済 ひしめく矛盾

日本経済 ひしめく矛盾

有事や不景気時は大型支出は必須

 企業は売り上げの為に合理的な行動をする。好景気であれば積極的に投資し、人材確保に動く。不景気時であれば存続のためにコスト削減をせざるを得なくなるため、投資を控えたり人員削減を行う。従業員を切り捨てることを望まない経営者は、固定費を安くあげる等の工夫をしているが、日本はこの二十数年の経済は停滞、持ちこたえることなくあえなく倒産することも珍しいものではなくなった。悩んだ挙句、保険をかけ他県で自殺した社長の話もある。
 このような企業に対して、ゾンビ企業と言い放つ大馬鹿者は到底許しがたい。コスト削減と共にワーキングプアが増加してきた平成は、市場の力だけではどうにもならなかったことを証明した。市場原理主義に陥る新自由主義的発想の害悪は、良かれと思ってやってきたことの積み重ねが、悪い結果をもたらしてしまう合成の誤謬を実証したのだ。唯一、政府はこれを回避することが可能だったにも関わらず、財政健全化という嘘の呪縛に捉われ、支出削減と付け替えに終始してきた。
 不景気からの脱却には、政府の大型財政出動は必要不可欠なのだ。

 

はらむ大矛盾

 不景気を放置することは蟻地獄のようなもので、手を差し伸べることが出来るのは政府のみ。市場にお金が足りないことを意味しているのだ。メディアや一部経済学者は企業は合理的な動きをすることを無視し、リスクを取らない企業は経営の仕方が悪い等と批判した。不景気時にリスクを取ることは、非合理的なのだ。リスクを恐れずに投資したとしても、需要がないと判断する経営者がほとんどだろう。一部の企業がリスクを取り、運よく成功した事例を取り上げ、それがあたかも一般的であるように印象操作するのは相当悪質である。
 合理的に動く企業に対し、非合理的に行動しろと促す大矛盾を平気で言ってきた我が国。企業が合理的に動くことしか出来ない、となれば、非合理的に動けるのは政府しかいないことは明らか。前提が誤ると結論も破綻。それを回避させる役割が政府なのだ。経済学の話以前のことである。

 

コロナ禍という有事

 日本は現在デフレに加え、コロナ禍という災禍に見舞われている。経済は上述したように、コロナ以前から問題を抱えてきた。そこへコロナ到来という不幸中の不幸に見舞われている。
 コロナ対策については当新聞でも幾度か取り上げてきたが、あの頃から経済対策同様進歩なし。
 コロナを収束させる方法として、自粛と補償をセットで行う。同時に、PCR検査で感染者を発見し隔離する。感染症対策の基本は検査・追跡・隔離・検疫となる。補償と設備拡充の資金源は政府がしなければ、それこそ国民も企業も医療業界も、限られた中で動くしかなくなる。常にお金がネックになっているのだ。
 日本の病は、肝心要な時にお金を出し渋るところ。財政規律だ。消費税で消費を抑制しておきながら、業績の振るわない企業をゾンビ扱い。あらゆる分野が衰退していても財政規律に縛られ、この有事でさえお金を出し渋る。中抜きはさせておきながら。相当異常だ。