「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第228号 「閉鎖的 主流派経済学者」

閉鎖的 主流派経済学者

閉鎖的 主流派経済学者

閉鎖的な主流派経済学者

プライドの高さだけは天下一品か

 ポール・ローマーは主流派経済学者に向け、ひも理論家が批判された7つの特徴を引用し批判している。 

1途轍もない自信。
2異常なほどの一枚岩の共同体。
3宗教的信仰や政党要綱への自己同一化と似た、集団による一体感覚。
4他の専門家との隔絶された強烈な内輪意識。
5他グループ専門家の考え、研究、意見や業績に対する無視と無関心。
6証拠を楽観的に解釈、結果に対する誇大あるいは不完全な記述を信じ、理論が間違っているかもしれないという可能性を無視する傾向。
7研究計画がどの程度リスクを伴うものか、その評価に対する認識の欠如。

  近年のマクロ経済学の悲劇は、間違った前提に基づいたことを認識せず、それらが一般化されるまで仲間内で賞賛されてきたところにあるだろう。先導者が賞賛され、やがては後に続く学者達は服従するに至る。どれだけ外部から指摘されようと、耳を傾けない。これが政策決定に影響を与えるため、国民・国家の悲劇を生んでいる。
 現実という実体より学問。人命より財政規律、というわけである。

 

長期停滞の日本

 主流派経済学者であるブランシャールはこう言っていたことを日本の経済学者は思い出すべきだ。

 日本のマクロ経済の根本的な問題は、特に悪性の「長期停滞」だ。国内の総需要不足とともに発生するものであり、結果として、需要を保ち、経済を潜在水準に保つためには超低金利財政赤字の組合せが必要である。金融政策は量的緩和やマイナス金利に至るまで可能なことを全て行った。しかし、金融政策だけでできることには限りがあるだろう。

  日本の金利は未だ低いまま推移している。ブランシャールは低い金利における財政赤字は問題にならないとしており、財政拡大が正しい政策になるとしている。
 ところが我が国の政策決定に影響を与える経済学者達は、ポール・ローマーが批判した通りの愚から脱却しない。二十年以上経過しようと、憑りつかれたように改めないのだ。
 アメリカは積極財政に転じ、既に雇用回復と個人消費が増えている。積極的に支援している証左だ。日本の自助努力とは雲泥の差である。
 バイデン政権は最優先すべきこと、同時に将来につながる政策に着手している。