経済同好会新聞 第230号 「主権通貨国日本」
主権通貨国日本
経済的主権を持った貴重な国家
主流派である経済学者に必要なことは何か。それは自国通貨と他国通貨の区別からはじめることである。EU(欧州連合)は主権通貨を放棄した状態だが、日本は維持したままだ。米国や英国に然り。
主権通貨を持つ日本は何ができるのか。自国通貨で売る様々な物、財やサービス、労働力等なんでも買うことができる。これを意味することは、予算に制約がないということ。ただし、予算に制約はないが資源には限りがあるため、制約は実物資源になる。
予算を無制限に支出することは理論上は可能だが、実物資源に制約があるため不可能というのが答えだ。MMT(現代貨幣理論)の批判者は、このことを知らず無邪気に批判している。通貨を発行したことでハイパーインフレになるのではなく、実物資源を超える支出をした時にその可能性が出てくるということだ。
安全と救済に 財政出動すべき
コロナ禍という危機に対する日本政府の対応は、主権通貨国であるにも関わらず、安全と救済に積極財政していない。減税措置すらしていないのだ。
主権通貨国は経済的主権を持つに等しく、それが政治的主権に発揮される。PCR検査の拡充や、病院へ支援することに予算制約はない。気にする部分は実物資源のみであるということは先述した通り。
しかし、財源はどうする等と財政規律という制限をわざわざ設け、お金を出し渋る。主権通貨を破棄する行為だ。救済できるのにやらないに等しく、負担の多くは国民にのしかかっている。看護師が集団で辞めていたことが明るみになったが、危機に対して応えない政府の人災である。
主流派経済学の学問にとらわれ、財政規律を重視して安全を蔑にするとは、イデオロギーの最たるものである。もし、家族が危機に瀕していれば何を置いても救おうとするだろう。政府の対応はいかにも他人事だ。
情報が一番集まる所は政府のはずで、安全と救済を最優先に掲げれば、これまでの対応になることは有りえないのだ。大抵いつもの面子で、経済方面はああだ、コロナ対応はこうだとやっているため、毎度同じことを繰り返し進歩がない。
驚くべきことは、大前提に国民負担ありきなところだ。これも全て財政規律に基づいているのだから、結果を出せるわけがないではないか。減税しないことも然り。
予算制約がない、であるならば積極的に安全と救済に全力を注ぐべきであり、口先だけの詭弁対応はもうこりごりだ。
一般に、言い訳のうまいやつは、それ以外は何をやってもだめだ
(ベンジャミン・フランクリン)