「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第248号 「お金はどこから来たの」

お金はどこから来たの

お金はどこから来たの

お金はどこから来たの

あの人もこの人も救える国家

 当新聞で幾度か書いてきたお金や税の仕組み。いま一度おさらいしてみたい。
 まず、日本政府は国民の税金を徴収してから支出しているのではなく、通貨(お金)を発行した後に徴税している。
 そして、税金は通貨を調達するためにあるのではなく、通貨を国内に流通させるためのものである。
 税金という形で通貨(お金)を回収するには、政府は先に通貨を発行し供給していなければならない。この順番は不変であり、論理的に考えてもそうでないとおかしいのだ。

 

疑問が理解の手がかりに

 「そもそも、お金ってどこから来たの?」

 この疑問に答えるには、前述したことから簡単に説明できるが、長年言われ続けてきた「税金は財源である」とした観点からは、答えに窮するだろう。  小さい頃、紙幣で物を買えることに疑問に思ったり不思議だった記憶はないだろうか。親が「物と交換できるものなんだよ」と教えてくれるのだから、そういうものなんだと思 って来た人がほとんどだろう。しかし、その疑問に親は答えられていない、どこか解答を横着していると感じたならば、それは正しい。もっと本質的なことを知りたいと思っていたはずで、 この紙幣で物が交換できる根本的な理由を知りたい、このような知的好奇心があったはずなのだ。

 

交換手段だけでは物足りない

 お金と物を交換する、そもそもこのお金が流通しているのはなぜなのか。遡ればメソボタミア文明まで行き着くが、お金が物々交換から派生していないとする人類学者は多い。むしろ、物々交換がなされていないことを示唆する証拠の方が多いとしているのだ。
 現代のお金は、信用(貸借関係)にあるが、大昔にこれがなされていた事実が人類学者の調べで分かっている。つまり、物々交換起源説はこの時点で否定されており、経済学はこの事実をもって学問を更新していなければならなかった。事実はこうだ。

 

信用発生→貨幣発生→経済発生

 

このような経路になる。
 信用の発生は貸借関係として記録され、貨幣の発生はその借対関係を計算し、後に経済という概念で今日に至る。
 だが、イギリスのジョン・ロックは、金や銀のような金属が貨幣の価値に帰属させるべきだとしたところ、それに従ったイギリス政府はデフレーションに陥り経済は停滞してしまった。  なんと、わざわざそれと同じ状況を作り上げ、同様の現象が起きて停滞と貧困を招いている国があるのだ。我が国である。その状況とは財政健全化だ。プライマリーバランス黒字化目標もそれである。自ら進んで貧困化政策を行い、成果が出ない出ないと言い、増税だ!規制緩和だ!とやっているのである。
 お金とは信用(貸借関係)であって金や銀のように物理的に不足することはない。紙幣が破れれば銀行に行って新しい紙幣と交換してもらえるように、国民の預金を使って交換しているわけではない。お金はゼロから発行しているのだ。銀行からお金を借りる時も同様である。この事実を覆すことは不可能だ。