「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第375号 「本当に恐れるべきこと」

本当に恐れるべきこと

本当に恐れるべきこと

本当に恐れるべきこと

繰り返される本末転倒

 毎年のように国の借金、放漫財政という文字は大手新聞社の見出しに踊るが、政府を利用して中抜きしているパソナ電通への批判は極めて少ない。これが二重基準であるのは、政府支出が中抜きに利用されており、これが原因で累積赤字(国の借金)として積み上がっているとは決して言わないからだ。これと同様に、無駄の削減をうたう際にも、中抜きについて触れないことも二重基準であろう。
 自国民が苦しんでいる中、外国へは支援する。優先順位はどうなっているのだ。これではまるで、自分の家族を蔑にしながら、外面だけ良い顔をするDVの典型ではないか。
 さて、気付いた人もいるであろうが、国の借金がー!と言いながら外国を支援する余力があるところ。我が国は管理通貨制度を採用しているため、国の借金の規模が問題にならないことはこれまで述べてきた通り。そうであるにも関わらず、国内に投資することを怠っている日本政府は、外国に支援する動きは早いが国内投資には後手後手の後手。むしろ、投資を削ってきたのである。
 ガソリンが値上がりしてもご覧のように動かない。4月にはトリガー条項を発動する動きがあるというが、既に後手後手の上だ。
 このコロナ禍で各種税を減税した国々は多いが、我が国だけは頑としてしない。とにかく減税することを嫌う異常性の高い我が国は、重症と見做しても良いだろう。驚くべきことに、この数十年の我が国の経済は、衰退と停滞を繰り返してきたが、安倍政権下では二度も消費税を引き上げたのだ。


恐るべきこと

 政治の無能さは国を傾かせるために恐れるべきことだが、我が国の病はお金(貨幣)について誤った認識がなされているところ。前述しているが、国の借金や放漫財政という言葉が毎年のように出てくるように、典型的な錯誤によるものなのだ。
 管理通貨制度という言葉が出て来ないところも、前大蔵省や財務省にとって都合が悪いのだろう。更に、政府支出が先にあり、徴税は後に行われている事実も隠されている。建前上、税金が財源とされているが、では、その税金を使ってパソナ電通に中抜きさせたことは許されるのであろうか。国民も政治家も烈火のごとく怒りをあらわにする場面のはずだ。この非道徳的なものに対して排除せず、許し続けてきたのは他ならぬ自公明に投票してきた有権者だ。政権与党の議員にしろ、身体を張って止めることをしないのは、政権内で権力を握る者の力が強いことを意味する。これは恐ろしいことだ。
 自国民が苦しんでいようと、自己責任で片付ける人々も恐ろしい。無自覚な悪人である。ガンジー曰く、

 

 万人の福利を願うことが自らの福利につながる。自分や自分の所属する小社会のみの福利を願う人は利己的であって、そうすることは、けっしてその人のためにはならない。

 

 国の借金の錯誤にしてもそうだ。この錯誤が国民を従順にさせており、多少の文句はあっても我慢し、自死を選ぶ人もいる。管理通貨制度である我が国にとって、財政赤字は問題の本質ではないのだ。税金は経済や格差の調整弁であり、弱っている人から取る必要はない。国の借金を恐れるのではなく、我々の生活が成り立たなくなり、国力が低下することを恐れよ。