「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第439号 「初心忘るべからず」

初心忘るべからず

初心忘るべからず

初心忘るべからず

賢ぶっても現実には敵わない

 未だにインフレターゲット(インフレ率2%)を言う者がいる。この数値目標は言い換えればマクロ視点からのアプローチだ。現実とはミクロもマクロもあり、人の数だけ不確実性が存在する。この上で自然災害や海外要因という不確実性も加味される。数値目標がたびたび頼りないものとされるのは、不確実性が加味されないからだ。不確実性が加味された余裕が含まれる目標ならまだしも理解できるが。
 本質的な議論に必要なのは、我が国の消費税を廃止することで実質賃金が増え、消費性向の高い低所得者のためになること。これは紛れもない事実だ。わざわざインフレ率に絡める必要はなく、消費性向が高い層にお金を使えるようにすることで、景気回復に貢献することは論をまたないだろう。

 

重要な観点はここ

 ケインズ有効需要の観点からは、需要と供給の追いかけっこ状態でインフレは抑えられる。家計の所得が増えていく状態でインフレにならないことこそ、本当の意味での有効需要なのだから。ケイジアンもMMTもこの点で異論はない。需要が増えれば供給を増やして対応することでインフレにならないことは、しっかり覚えておこう。加えて、需要も供給も増えている状態というのは、雇用も賃金も上昇することを意味する。インフレ目標という漠然としたものではなく、有効需要を意識した議論がなされなければ、やれ民営化だ、やれ無駄の削減だ等と「誤った経済学と政策」が実行されるのだから。実際の我が国であり、衰退の一途だ。

 

有効需要が働いていた日本

 修正資本主義を歩んでいた我が国であるが、構造改革でそれは破壊され元の木阿弥。有効需要が働いてた時は好景気であったが、よく混同されるのがバブル好景気。これは不動産バブルと好景気がちょうど重なった時期であり、バブルだから好景気だったわけではない。バブル自体は資産市場と実体が大きくかい離した現象である。
 さて、有効需要は需要と供給の追いかけっこだとしたが、サプライサイド政策の供給力強化とは異なることを明確にさせておこう。有効需要が働いていると、労働者の賃金は上昇し消費が進み、企業は設備・人材投資で供給力を強化する。一方でサプライサイド政策は供給力を強化するとは言ったものの、実態は経費削減で逆に供給力を毀損させるに至っている。これは明らかに間違った政策であり、同じ供給力の強化でも全く異なるのだ。
 これの恐ろしいところは、経費とは賃金であって設備投資のこと。人件費を削減して設備投資に回しいてるとまことしやかに言われていたが、それならばなぜこの数十年は停滞していたのか。有効需要が働いていない証左であり、コストカットで利益を出しながら供給を毀損したとしか説明ができないのである。これに加えて、政府の公共投資の削減も供給力の毀損であり、我が国はとてつもなく日本経済に進んでダメージを与えているのだ。未だに。
 我が国が発展したのは、供給力を高める意志がはっきりしていたこと。それに伴って雇用と賃金がついてきたこと。これは有効需要に適っていたのであり、バブル崩壊、特に冷戦後は非ケインズ政策でダメにしたのだ。

 

 

ツェリ子様
「消費税は上げろ、法人税は下げたまま」な人