「経世済民」同好会  -HatenaBlog支部-

経済とはそもそも略語であり正しくは「経世済民」と言います。それは「世よを經をさめ、民たみを濟すくふ」つまり、民を救うことが含まれます。「経済」とは私たちが救われてこそなのです。 経済成長のために私たちが犠牲を払うことはないのです。そんなことを様々な角度から訴えていこうという有志による同好会です。記事は複数人がそれぞれ好きなように書くスタイルです。

経済同好会新聞 第440号 「ロビンソンの警句」

ロビンソンの警句

ロビンソンの警句

ロビンソンの警句

経済学者も憂いた経済学

 経済について発信する人の中には、一般人や経済学部卒の人もいる。主流派経済学を批判し、MMTを広める人、ケインズ政策や様々な学派を推す人達。なぜ、このような事態になるのか。この言葉が適切であろう。イギリスの経済学者、故ジョーン・ロビンソン女史曰く、

 

 経済学を学ぶ理由は、経済学者に騙されないためです

 

 無論、経済学者の全員が誤っているわけではないが、誤りのために採用された経済政策で損失を蒙る人々が出たのは事実だ。例えば主流派経済学では、前提条件が揃った時のみその理論は理屈として成立するが、それは不確実性を無視しているため実体経済と大きくかい離する。実体経済とは我々のリアルな営みでありこれを無視して経済学を精緻化する行為はただの自己満足だ。狡賢い者はこの経済学を利用し、部分的に拾い上げて政策に反映させることもする。故に、ロビンソン女史の警句が生々しさを帯びてくるのだ。
 小泉政権時、経済学者の肩書き持つ竹中平蔵プライマリーバランス黒字化目標を提言し設置したが、これが災厄をもたらし続けている(プライマリーバランス高橋洋一が竹中にアドバイスしている)。骨太方針は竹中プランとすることができ、自民党の党是に加わっている。いつまで騙されるのか。彼と高橋洋一氏は旧来の仲であるが、彼らのようなリフレ派政策はことごとく間違えてきた。アベノミクスはこのリフレ派政策で間違えてきたのだから、保守と名乗る者は彼らを全力で怒らなければならないが何故かやらない。むしろ、彼らは仲間のように支持しているではないか。

 

初歩の初歩

 年収が一千万円の人、年収百万円の人と年収十万円の人がいたとする。年収十万円の人は年収の低さから、ほぼお金を使いきってしまうため消費性向は高い。年収一千万円の人は年収十万円の人より百倍の年収はあるが、百倍消費することも使い切ることもなく、そのお金は貯蓄される。このようにしてお金は滞留し、総需要が不足する。これは経済学の初歩の話だが、地味なのかあまり触れられない。否、格差拡大の原因が理解されてしまうため、触れようとしない御用学者もいるだろう。
 消費性向が高い・低い、これも初歩であるが、やはり触れたがらない。実質賃金が下がると真っ先に生活苦に陥るのは、消費性向の高い層なのだから。経済は停滞しワーキングプアも増えてきた経緯から、こども食堂も増えた。他には・・・
 貯蓄がないと将来を不安視させる我が国では、国民はとても貯蓄を削ってまでも消費を増やす行動を起こす気にはなれない。日本政府はずっと北風政策を敷くばかりで、観光をしやすくすることは打ち出しているが、これは観光に行く人はそれで消費はするが、他は我慢するといった行動を取るだろう。これは配分を変えているだけで、消費性向を上げる根本的解決にはならないのだ。したがって、お金は一部に滞留することは起き続け、格差の解消も経済成長も賃金の上昇も起きない。

 政府が国家に投資する展望がないため、経済の停滞からは脱却することはない。税負担もどんどん高くなっていけばなおさら、国民の財布のひもは固いままだ。負のスパイラルはいつまでも続く次第である。

 

 


 

マクシム様
経済学の歴史を死ぬほど雑にまとめる