先に見るものとは何か
経済成長は結果として出る
貧困があればなくするように努める。手段は生活保護であったり、雇用によって生活水準が満たされる賃金を支給されるようにする。これらは公の役割として成すべきことだ。貧困をなくすることは経済成長とは無関係にやれという話であり、その結果、経済成長に寄与する。このような先に何が必要で結果として経済成長に寄与するかを具体例を挙げてみよう。
・貧困対策
・インフラ整備(保守管理含む)
・国内産業の支援・投資
・公の正規雇用化(失業対策)
これらをすることで結果的に経済成長する。先にやるべきことを定め、社会の安定化を図るのだ。そうすることで自ずと経済成長に寄与する。このように考えねば、先に経済成長ありきの言説では危うい。経済成長の中身が我々国民生活の安定化に適っているかを見てやることこそ重要なのだ。
我が国は管理通貨制度。粛々と国民生活の安定を目指せば良く、結果的に経済成長が伴っていく。政府は景気に左右されず貧困対策もインフラ整備もやるべきことはやれるのだから。経済の自動調整機能が働く税制にしておくことも重要であり、これも貧困対策になる。言うまでもなくこれら国民生活の安定化は治安を良くすることにつながるのだ。
やるべきことをやれ
インフラ整備は長期スパンで見れば国家の導線でもあるため、永続的に保守と管理が必要になる。政府はここに適切な価格で仕事を発注することで企業は人材育成(雇用)と設備投資がはかどる。供給力はこのようにして強化されていく。逆に、現在のような企業を買い叩くような発注の仕方では、品質向上の妨げや雇用の喪失につながるため、供給力が毀損される。雇用の流動化で人が育たないことも供給能力の毀損だ。阿呆のように「無駄の削減」とやった結果が供給能力の毀損につながり、戦争せずとも破壊せしめている。
国家永続のためにインフラ整備するのであれば、これは明確な供給力の強化であって、政府は公共投資しなければならない。ここに経済成長やインフレ率等が差し挟む余地はない。結果としてそれらが伴うのだから。これは貧困対策に然り、失業対策に然りである。やるべきことをやらないため、我が国は没落しているのだ。
このような小学生でも分かることを屁理屈をつけてやらないのが我が国の悪癖である。ゲーテ曰く、
政治の力は(政策を)実行することであって、演説することではない。
政策が実行されて結果が出れば嫌でも評価される。悪政を敷けば批判は免れず、善政を敷けば賞賛される。この四半世紀の政治は経済を停滞させるばかり。根本にあるやるべきことをやらないからに他ならず、やれ財政健全化だ、構造改革だと言いながら国民のためにも国家のためにもなっていない。むしろ没落を加速させており、ほんの一部の者が潤う政治を合法的にやらかすことをしてきたのだ。これは現在に至って続いている。
統一協会問題も終わっておらず、尻拭いして政治家を辞める者もいないのだ。やるべきことができないほど、幼児化した政治。深刻だ。